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パリ五輪に出ればよかった!日本代表・遠藤航「プレミア構想外」がW杯アジア最終予選に及ぼす悪影響

 世界最高峰のプレミアリーグ(イングランド)の開幕前に、窮地に陥っている日本人選手がいる。リバプールに所属し、日本代表の主将を務めるMF遠藤航だ。

 日本時間8月17日の開幕戦では、昇格組のイプスウィッチとアウェーで対戦するが、レギュラー落ちの危機を迎えている。

 23年夏にユルゲン・クロップ監督(当時)の熱烈ラブコールを受けて電撃移籍した遠藤は、リーグ戦29試合に出場すると、守備的MFとして幾度となくピンチの芽を摘み、チームに貢献した。ところがクロップ監督が勇退し、今季からアルネ・スロット監督が新指揮官に就任すると立場が一変。初陣となる7月19日に行われたプレストンとのプレシーズンマッチ(PSM)は、アルゼンチン代表のMFアレクシス・マクアリスターが不在だったにもかかわらず、先発落ちとなっていた。

 7月26日のベティス戦で先発出場したが、ボールを奪われる場面が目立ち、前半で交代。PSMで波に乗れない遠藤はついにメディアから酷評されてしまう。そのせいか、続く米国ツアーでは、アーセナル戦、マンチェスター・ユナイテッド戦と2試合連続でベンチスタート。そして、8月11日にホームのアンフィールドに迎えたセビージャ戦でチームは4-1で勝利を飾ったが、遠藤はベンチ外で見守るしかなかったのだ。

 欧州で取材するサッカーライターが話す。

「パリ五輪のオーバーエイジに加わらず、スロット新体制に最初から溶け込めるように最善の準備をしていた遠藤ですが、合格点はもらえなかった。スロット監督は守備的MFにボール奪取だけではなく、ゲームメイクや攻撃的な能力を求めていて、守備職人の遠藤は理想的な選手ではなかったのです。すでに現地のメディアには『構想外』と報じるところもあり、スロットも最優先で〝後釜〟を補強するように注文していました」

 クラブはスペイン代表でレアル・ソシエダに所属するMFマルティン・スビメンディと交渉を進め、違約金の5200万ポンド(約98億円)を用意していたが、スビメンディが土壇場で残留を決断したことで、交渉は失敗に終わっている。これにより遠藤にチャンスが訪れると思われたが、それどころか浮上したのは放出の話だ。

「7月末にフランスの名門・マルセイユから1180万ポンド(約23億円)のオファーが届きましたが、その時点ではリバプールが拒否しました。しかし、PSMでスロットが構想外の烙印を押したことで、クラブ側が考えを変えたという話が出ています。31歳という年齢から、オファーがあるうちにベテランを売る可能性が高まってきたのです。一方、遠藤は9月から26年北中米W杯のアジア最終予選が始まります。このままクラブで干されればコンディションに影響しますし、日本代表でのレギュラー落ちさえ現実味を帯びてくる。出場機会を求めて移籍を決断しても不思議ではありません」(前出・サッカーライター)

 夏の移籍市場のウィンドウが閉まるのは、8月30日。昨年に続いて、今季も電撃移籍のビッグニュースが届くのか。遠藤の動向に注目だ。

(風吹啓太)

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