─ギャンブラーとして心得ていることは?
「そうですね‥‥資金管理でしょうか。スマホ購入にひも付けている『ギャンブル用口座』があります。お給料が振り込まれる口座から毎月、自分で決めた額をギャンブル用の口座に入金しているんですけど、もし残高がゼロになったら、その月はもう終わり。逆に月末の時点で入金分より多く口座に残っていたら、その分を元の口座に戻して、翌月からまた決めた額でスタートするんです」
─その月は終わり、というのはすごい精神力です。負けが込むとついアツくなって、一発逆転を狙う人も多いですから。
「もともと私もそのタイプなんですよ、父もそうでしたし(笑)。なので、うまく自分をコントロールしようと思って資金管理を始めました。もちろん、ギャンブルですから勝ちたいですけど、あまり勝ち負けに執着しすぎないように心がけています。たとえその日は負けても『月末までに取り返せばいいかな』って思うようになりました」
─レース中もあまり騒がず、淡々と見守っている感じですか?
「そうですね。ただ、毒島誠選手(群馬、A1級)が走っている時だけは『行け〜!』って大騒ぎで応援していますね(笑)。推しなんですよ。もう3、4年になります」
─毒島選手はSGを8回優勝していて、今年の獲得賞金ランキングはトップ(8月15日現在)です。
「そうなんですよ。もう完全に信頼しています。好きになったきっかけは、別の選手を軸で応援していたレースで、外からまくって勝ったのが毒島選手だったんです。あまりにも衝撃的な勝ち方だったので、それから追いかけるようになりました。毒島選手のレースだけは、3連単ではなく1着固定の2連単や単勝で買うことも多いです」
─ボートレースで単勝を買う人は少ないですが。
「そうかもしれませんね。でも、これは私の持論ですけど、推しの選手は絶対に作った方がいいです。その選手のレースを見ていたら、必然的に他の選手の走りもたくさん見て、どんな選手かわかるようになりますから。『あんな角度で差せるんだ』とか『あの隙間に入るの、マジ!?』とか。選手のレーススタイルを知ることも、予想する上では重要ですからね」
─我々のような初心者でも、年間回収率300%超は可能ですか。
「まったくの初心者では難しいのかなーとは思いますけど、まずは自分の好きなことを見つけるのが一番いいと思います。私みたいに推しのレーサーを作るとか。男性でしたら『あの女子選手、かわいいな〜』から入ってもいいと思うんです。実際にレース場に足を運んでモーター音の迫力を体感したり、今はどの場もキレイになっていて〝ギャンブル飯〟もおいしいんです。家族や友人、もちろん1人で行かれても楽しく過ごせると思いますよ」