一向に容赦をしてくれない蒸し暑さに、突然のとんでもゲリラ豪雨など、人々は振り回されまくっている。心身ともにお盆の夏休み明けには厳しい日々だ。
それでも、懐が温かくなれば気分は晴れるというわけで、お馬さんで大儲けしたいところ。そのターゲットは、来年のクラシックに続く重要レース「新潟2歳ステークス」だ。
「2歳戦はわからん」「いまいち勝負する気が起きない」など、とかく馬券戦略の主役とはなりづらい2歳重賞だが、「新潟2歳Sほど勝負しやすい夏のレースはない」と、関東在住の馬券師ライターが目を爛々と輝かせる。
「2002年にマイル戦となって以降、どんどんレベルの上がっているレースで正直、大穴は出ない。しかし、馬券を絞るタイプのファンならここで勝負しない手はないと思いますよ」
今年の新潟2歳Sは11頭立ての予定で、ここ4年間が11~12頭で行われていたことから条件は変わらないと見ていい。とはいえ11頭は、前走で鮮やかな勝ち方を見せた期待馬ばかり。これでどうやって馬券を絞ればいいのだろうか。
「母父キンカメをはじめ、その息子ロードカナロアの産駒など、現在のJRA芝マイル戦はキングカメハメハの血が圧倒的に強い。そして今回はロードカナロア産駒、つまりキンカメの孫にあたるサートゥルナーリアが、新種牡馬ながら早くも産駒2頭を送り込んでいる。
加えて母父キンカメと、同じく母父ロードカナロアが1頭ずつ、この4頭はひとまず注目すべきでしょう」(前出・馬券師ライター)
だが、馬券ファンは「ひとまず」という言葉が引っ掛かるのではないだろうか。実は前出の馬券師ライターいわく、キンカメ以上に注目しなければいけない傾向があるというのだ。
「ズバリ、左回りです。新潟は東京競馬場と並ぶ直線の長い左回りコースですが、ここ5年の新潟2歳Sで馬券になった馬たち15頭を見てください。一目瞭然です。そのうち13頭が前走左回りのコース、新潟・東京・中京で勝ってこのレースに挑んでいる。左回りでの勝利が明らかなアドバンテージとなっているレースといえる。ならば馬券は思い切って、前走左回りを走ってきた馬だけに絞ればいい」
なるほど。となると、今回の出走馬で前走左回りの馬は5頭だ。つまり「5頭立て」と考えればいいということか。
「そうです。しかも5頭からキンカメ系に絞れば、サートゥルナーリア産駒で1番人気が予想されるコートアリシアン、母父キンカメのプロクレイア、母父ロードカナロアのジョリーレーヌの3頭のみとなる。極端に言えば『3頭立て』です。この3頭のボックス馬連で当たるでしょうし、さらに3連単もほぼこれで決まる確率が高い。あとは、左回りから臨戦してきた残りの2頭(シンフォーエバー、スターウェーブ)と、もう1頭のサートゥルナーリア産駒のマジカルフェアリーを3着で押さえれば完ぺきでしょう」
馬券師ライターの推奨3連単なら、すべて買っても点数は24点。その中から勝負の組み合わせをうまく絞れば、毛嫌いしてきた2歳戦で思わぬボロ儲けが可能となりそうだ。
(宮村仁)