弱体化が著しい西武ライオンズがなんと、今季初となる同一カード3連勝を決めた。8月22日のオリックス戦は延長12回の末、主将・源田壮亮の右前打で2-1とサヨナラ勝ち。投げては6人の投手が12回を1失点で抑える完璧なリレーで、およそ2カ月ぶりの3連勝に導いた。
このオリックス戦までの8月のチーム成績は3勝12敗と大きく負け越しており、シーズン100敗の屈辱が現実的になってきている、との指摘があった。それがオリックス戦に3連勝したことで、残り33試合中26敗しなければ100敗には届かない。ギリギリ、二桁で踏みとどまれそうではあるが…。
そんな状況下、野球評論家の元木大介氏が西武のチーム状況に厳しい私見を口にし、西武ファンがブチ切れる「事件」が起きていた。
それは先ごろ、元木氏が「SPORTS BULL presents 石橋貴明のGATE7」(TBSラジオ)にゲスト出演した際のこと。パ・リーグ最下位を独走する西武に苦言を呈したのだ。
「僕はもう、バラバラになっちゃったなっていうふうにしか見えないです。こういう結果になるということは、チーム内がバラバラなんです。野手って嫌いな投手が投げてる時は、一生懸命守らない」
これには西武ファンが怒りを隠せない。
「あなたは今年、西武戦を何試合見ましたか。選手たちは本当に一生懸命やっています」
「一生懸命やってこの結果なんだから、間違いなく失礼だろ。何言ってんだ」
まさに非難囂々である。
元木氏はこのほか、西武の投手はメジャーばかり見ていて、チームの勝利のために投げていない、と指摘している。これは言うまでもなく、来季ポスティングシステムでメジャー挑戦を目指している高橋光成のことだと思われる。
高橋は今季、ここまで12試合に先発登板して0勝9敗、防御率4.24という体たらく。西武ファンは高橋に関する意見には、少なからず同意したのではなかろうか。
とはいえ、ここまで元木氏に言いたい放題を許しては、ファンのみならず、選手も黙ってはいられない。それが意地の3連勝へとつながったのかもしれない。ただ、100敗こそ遠のいたものの、問題はこれからどう勝ち星を積み上げることができるか、だ。
これからナインが奮起し、元木氏を見返すことができるか。
(ケン高田)