円安と海外の物価高の影響で、以前のように東南アジアへの旅行や移住が気軽にできなくなっている。今年のお盆休みに世界最大の旅行プラットフォーム「Tripadvisor」で最も人気の高い海外旅行先となったのはタイだが、タイバーツのレートはイマイチ芳しくない。
そんな状況下、タイ好きの男性やタイ在住男性の間で旅行先や長期滞在先として人気を集めているのが、ベトナムのダナンである。タイのパタヤと同様にビーチリゾートであることから、「健全なパタヤ」と言われているのだとか。
ダナンの楽しみ方はビーチや街歩きだけではなく、パチンコ・パチスロファンにも注目されている。人気のミーケビーチ沿いには、2年前にオープンした、ベトナムで唯一の完全合法パチンコ・パチスロ店があり、現在では日本では打てない人気機種が揃っているのだ。パチンコ目当てでダナンを旅行するというタイ在住の男性に話を聞くと、
「昔の出玉がよかった時代のパチンコが楽しめるので、月に1回はダナンを訪れていますね。バンコクから1時間半ほどで行けるため、国内旅行気分ですね。ダナンはタイより物価が安く、ミーケビーチ沿いの5つ星ホテルでも1泊5000円から1万円程度で泊まれます。バンコクのホテルだと、3万円は下りませんから」
この男性によれば、もともとギャンブルが好きだったが、タイに移住してからは政府公認の競馬などを除き、賭博が違法であるためできなくなったという。さらにはギャンブル以外にも、リモートワークに適したカフェが多いことから、ワーケーションを目的として長期旅行で訪れることもある、とのことだった。
昨年7月に外国人旅行者のビザ要件が緩和され、日本人のビザなしでの滞在期間が15日から45日に延長されたことも、大きな影響を及ぼしているだろう。
リゾートを好む日本人だけでなく、かつてのパチンコ好きの聖地としても、ダナンの人気は今後、さらに高まることだろう。
(カワノアユミ)