パチンコには大当たりが出る裏情報・裏技がある──パチンコファンの「心の闇」に関連し、注目すべき本も6月1日に出版された。タイトルは「パチンコオカルト信者につけるクスリ」(扶桑社新書)。
内容は、パチンコには機種ごとに当たりやすくなったり当たりにくくなったりする前兆である「出目」や、当たりやすくなる「回転数の法則」があるという「オカルト」的な打法のウソを暴き、それを妄信するパチンコファンに警鐘を鳴らすというものだ。
いわば業界のタブーに切り込む同書の著者で、ぱちんこジャーナリストのPOKKA吉田氏が言う。
「大当たり確率が399分の1のパチンコ台では、たとえ399回デジタルを回しても必ず1回大当たりするわけではありません。これは玉がVゾーンに入賞するたびに抽選を行うので大当たりの期待値は100%より低くなります。もちろん回転数が増え、例えば3990回なら大当たりする回数は10回に近づいてくるわけです。ところがそんな数理統計学などはよくわからないし、面倒くさいだけだ、ということでオカルト打法にばかり熱中してしまう人が出てくるわけです」
そんな「オカルト」打法で知られているのが、漫画家の谷村ひとし氏。同著でも名指しで批判されているが、オカルトの1つである前述の「出目」に関しては、自身の作品「パチンコドンキホーテ」などで、「モンスターハウス」(竹屋)という機種では、「ミ・ド・マ」という出目、「大工の源さん」(三洋)では「炎のスベリ付き3・源・源」という出目を“発見”したことをはじめ、パチンコファンにはあまりにも有名なオカルト打法の数々を生み出している。そして「オカルトこそパチンコの本質」と主張し、これまでの20年間で6000万円を稼ぎ出したというのだ。
「オカルトには、出目以外にも、三洋は60の倍数、大一は50の倍数、京楽は45の倍数、SANKYOは80の倍数、西陣、ソフィアは40の倍数など、遊技機メーカーによって大当たりしやすい回転数に一定の法則があるとするゾーンオカルトもあります。もちろんこれらのメーカーに質問書を送ったところ、そうした特定の回転数で当たりやすいというプログラミングはないという回答を得ています」(前出・POKKA氏)
ところが谷村氏は、最新の実践漫画で、最近ホールに導入されたばかりの人気機種「CR牙狼FINAL」(サンセイ)に挑み、「サンセイは70の倍数」とのゾーンオカルトで、実際に7の倍数である490回転付近の482回転で大当たりさせたと堂々と発表している。