9月1日のWIN④小倉2歳Sは、近年に限るとキャリア1戦の馬が優勢。出走数が2戦以上、かつ前走の上がり3ハロンタイム順位が2位以下だった馬は21年以降〈0 0 0 9〉なので、評価を下げるべきだと思います。また、同じく21年以降の3着以内馬9頭中7頭は、前走の馬体重が460キロ未満でした。
WIN⑤の新潟記念は、古馬重賞に実績のある馬が中心。3歳以上か4歳以上のJRA重賞において、2着以内となった経験がない馬は19年以降〈1 1 3 46〉ですから、あまり強調できません。なお、3着以内となった5頭は、いずれも前走との間隔が中8週以上、かつ前走の4角通過順が9番手以内だった馬です。
さらに、前走2着以下で、1位入線馬とのタイム差が0.3秒以上、かつ同年にJRAのGⅠかGⅡで「着順が11着以内、かつ4角通過順が9番手以内」となった経験のない馬は、19年以降〈1 0 0 37〉。前走好走馬と、格の高いレースを主戦場としてきた馬に注目するべきでしょう。
あとは血統もポイント。父がサンデーサイレンス系種牡馬、かつ前走の4角通過順が6番手以下だった馬は、19年以降〈0 1 1 37〉と安定感を欠いていました。
不安要素が比較的少ないキングズパレス、ラーグルフ、レッドラディエンスを高く評価するべきだと思います。
前日8月31日の札幌2歳Sは、4月以降に生まれた馬が18年以降〈2 0 0 23〉と信頼できません。また、JRAの芝1500メートルから2000メートル未満で「1着、かつ2位入線馬とのタイム差が0.2秒以上」となった経験のない馬は、18年以降〈0 3 1 36〉でした。
前走を完勝しているキングスコール、ファイアンクランツ、マジックサンズ、マテンロウサンあたりが楽しみです。
伊吹雅也(いぶき・まさや)「JRAホームページ」「グリーンチャンネル」ほか、さまざまなメディアに活躍の場を広げている新進気鋭の競馬評論家。新刊「血統&ジョッキー偏差値2024-2025~儲かる種牡馬・騎手ランキング(競馬王馬券攻略本シリーズ)」 (ガイドワークス)が好評発売中。