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東克樹の「4失点目」が終戦へのシグナル!DeNAを崖っぷちに追いやった阪神「奇襲2連発」

 プロ野球セ・リーグは9月10日から各球団が7連戦に突入したが、さっそく明暗が分かれたと言えよう。

 最注目カードはマツダスタジアムで行われた、2位広島と1位巨人が直接対決7する首位攻防戦だったが、これは巨人が6-1で広島を圧倒した。

 そこまで8勝8敗3分とイーブンだったの両軍の対決だが、実は巨人は今季、マツダで1勝4敗1分と相性が悪く、先発の森下暢仁には21年10月から12試合で1つも勝てず8連敗中だった。

 一方、巨人先発の菅野智之は開幕からビジターで無傷の9連勝中と素晴らしい成績。はたしてどちらのデータが上回るのか注目されていたが…。

 やはり勝負の鍵を握ったのは、先発両投手のデキだった。

 森下は8月20日の巨人戦で22年以来の10勝を早々に達成したが、その後は連敗。特に前回登板の9月3日のDeNA戦は4回で被安打7、自責点5と調子落ちが懸念されていた。

 逆に菅野は7月14日のDeNA戦で珍しく初回に4失点と乱調で2敗目を喫して以降、7試合に先発して6勝0敗。7試合すべてでQS(クオリティスタート)と安定感は抜群だったのだ。

 森下がこの日2番に入った坂本勇人に6号ソロを浴びる一方で、広島打線は沈黙したまま。3回に菊池涼介が安打を1本放った以外、5回までランナーを出すことすらできなかった。

 すると巨人は6回表、二死からモンテスの安打と浅野翔吾の死球でチャンスを作り、門脇誠がレフトへ2点タイムリー二塁打(送球の間に三塁へ)。ここで広島が8番の小林誠司を申告敬遠すると、巨人・阿部慎之助監督がすかさず動いたのだ。この瞬時の行動を、スポーツ紙デスクが絶賛する。

「5回57球で被安打1と完封ペースだった菅野に代えて代打・秋広優人です。6回途中で3点差と、まだ試合がどうなるかわからない状態でしたが、まさに賭けに出た形です。という表向きはありますが、巨人は現在先発陣が不足しています。7連戦の6・7試合目の先発をどうするかが課題でしたから、ここで菅野を早めに降板させたということは、ずっとサンデー登板だった菅野を中5日で16日の試合に先発させるという目論見でしょう」(前出・スポーツ紙デスク)

 阿部監督の賭けは見事に成功し、秋広はタイムリーで期待に応えると、巨人はリリーフ陣が広島を1点に抑えて初戦を6-1でモノにした。

 甲子園球場では、CS進出のために阪神との直接対決は是が非でも勝ち越したいDeNAが〝3位攻防戦〟を繰り広げた。試合前にはこの日先発のDeNA・東克樹と、阪神・近本光司の「8月度月間MVP」が発表されていた。

 東は8月、4試合に先発して3勝0敗、防御率は0.90と抜群。対する近本は、8月の25試合で39安打とヒットを量産。打率3割9分、出塁率4割7分とこちらも素晴らしい状態だ。

 しかし、この月間MVPの2人の活躍が注目された初戦で先手を取ったのは阪神。2回裏に先頭打者・大山悠輔のライトへの飛球を神里和毅が取れずに二塁打にしてしまうと、二死三塁から梅野が左中間へ先制タイムリーツーベースを放った。

 DeNAは追いすがるが、5回に森下翔太の本塁打で勝ち越して迎えた6回裏、無死一塁で木浪聖也は送りバントの構えからバスターを敢行。ライト前ヒットで無死一二塁とチャンスを拡大させ、途中から守備に入っていた9番島田海吏がまさかの連続バスター。無死満塁とすると近本がライト前タイムリーで4連続QSを続ける東からついに〝4点目〟を奪ったのだ。

「4点目を取られたところで東が降板し、勝負ありでした。結果は7-2。どうしても初戦を勝ちたかったDeNAのダメージは大きい。7連戦の最初のカードでつまずいてしまい、このままでは巻き返しが難しくなります」(前出・スポーツ紙デスク)

 いきなり正念場を迎えてしまったのである。

(石見剣)

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