宮根誠司が困ったことになっている。「情報ライブ ミヤネ屋」(日本テレビ系)で取り扱われたニュースが理解できず、周囲を困惑させていたのだ。
詳しく振り返ってみよう。それは9月10日の放送での出来事だった。
スタジオでは、フィリピン北部バンバン市の前市長で、収賄容疑で逮捕されたアリス・グオ容疑者のスパイ疑惑の話題に触れた。容疑者の指紋を調べたところ、13歳の時に入国してきたグオ・ファピンという中国人女性のものと一致したというのだ。
さらにこの後、彼女はアリス・グオというフィリピン人女性の身辺情報を盗んでこの女性になりすまし、フィリピンで生活していたのだと。つまり彼女は中国から送り込まれたスパイではないかと言われているのだ。一方で、本物のアリス・グオさんの行方は分かっていない。
ここで宮根はパネルボードを見ながら質問を繰り出した。
「この人(13歳で入国してきた中国人女性グオ・ファピンのパスポート写真)と…この人(本物のアリス・グオさんの顔写真)は…別人なの?」
もちろん別人であることは当然なのだが、どちらの名前にも「グオ」がついているせいか、混乱が生じているようだった。そこで読売テレビの澤口実歩アナがフォロー。
「前の市長の指紋と、この中国人女性グオ・ファピンさんの指紋が一致しました」
同一人物であることを改めて強調したのだ。だが宮根はまだ理解が追いついていないようで、
「顔が全然違うんでしょ?」
同一人物である可能性は非常に高いため、顔も同じであることは火を見るより明らかなのだが、宮根はそれでも分かっていない様子。澤口アナは慌てて「一緒です、一緒です」と否定した。
さらにゲストの国際ジャーナリスト・山田敏弘氏も宮根に理解を促そうと、先ほどまでの解説を口頭で自ら「おさらい」。
「グオ前市長の指紋をデータベースで調べたみたら、まったく一致する人が出てきたわけです。それが13歳の時に中国からフィリピンに渡航してきた人物の指紋と一致したんですよ。ということは、この前市長はグオ・ファピンさんだということが分かったわけです」
これでようやく理解したであろうと思いきや、宮根はまだ腑に落ちていないのか、繰り返し同じようなことを確認していたのである。
「ミヤネ屋」は関西ローカル時代から数えて18年。全国ネットになってから17年と、平日昼のワイドショーの一角を占めてきたが、ここ数年は裏番組「ゴゴスマ -GO GO!Smile!-」(TBS系)に視聴率で押され気味。なのにメインキャスターが、番組で取り扱うニュースを理解できないとは、いったい…。
(平良一郎)