広島は9月11日に行われた巨人戦(マツダスタジアム)で、9回にまさかの9失点という醜態をさらし、2-9と大敗して連敗。首位とのゲーム差が3に拡大してしまった。
勝利を目前にして、まさかの守護神炎上だった。4番・堂林翔太が巨人の先発・グリフィンからタイムリーを放ち、さらに犠牲フライで2点を先取。巨人打線を6回無失点と奮闘した先発・アドゥワ誠、2イニングを抑えたハーンの後を受けてマウンドに上がった、リリーフエースの栗林良吏で万全と思われたやさき、連続四球とヒットで無死満塁とされると、吉川尚輝に押し出し死球で1点を返されるなど大荒れ状態となったのだ…。
「9割方ほぼ勝っていた。まさに地獄へ落とされた気持ちでしょう。その試合を守護神のスーパー大乱調で落とした広島のダメージは計り知れません。この負け方が後を引かないわけがない。逆に巨人は大量リードでバルドナード、大勢と勝ちパターンの中継ぎを温存できたのが大きいですから、12日の第3戦であっさり引導を渡すこともありうる」(スポーツ紙記者)
一方、甲子園で行われた阪神・DeNAの3位攻防戦は、DeNAが3-2で辛勝し、CS進出にかろうじて望みを繋いだ。
阪神の先発は昨年のMVP・新人王W受賞男・村上頌樹だったが、初回にいきなり牧秀悟から一発を浴びてしまうと、3回に牧のタイムリーで勝ち越され、佐野恵太の内野ゴロの間に更に1点を失うピリッとしない投球に終始した。
6回に森下翔太の3試合連続となる本塁打、大山悠輔と佐藤輝明の連続安打から坂本誠志郎がセーフティースクイズと、岡田彰布監督の連夜の奇襲で再び同点に追いついたが、そこまでだった。
だが、阪神の負け方は「それほど尾を引くものではない」と在阪スポーツ紙デスクは言う。
「台風で岡田監督は変わりましたね。9月1日のコールド負け以降、岡田監督の1点を貪欲に取りに行く作戦は当たっているし、ムードが悪くない」
ペナントを大きく左右する7連戦はまだまだ見逃せない試合が続く。
(石見剣)