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中日・山本昌が「引退・新球・優勝」を独占激白!(2)大谷との対談で出た“ある質問”

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山本 野球への情熱や向上心はまったく衰えていないけど、肉体的には限界ギリギリ。昨年、登板した翌朝は体が鉛のように重くて、布団から起き上がれないこともしょっちゅうだった。残りカスの燃料で何とか投げている、という感じですね。

── 山本は肉体的な衰えをカバーするため、毎年シーズン前に、新球の習得や投球フォームの微修正に取り組んでいる。そして「変化は進化だ」と断言する。

山本 オフに日本ハムの大谷翔平君と対談する機会があったんだけど、その際に「ボールを速く見せるコツは?」と質問されたんです。僕は130キロ台の球速しか出せないので、160キロを投げる大谷君に「十分、速いんだから」と苦笑いしました。でも、対戦した打者からも「山本さんの球は速い」と言われることがあるんです。

 確かに、今も調子がいい時は「今日のまっすぐなら、少々甘めのコースに入っても打たれない」と感じることがあります。20代、30代前半の全盛期の頃から球速は変わっていません。それどころか、43歳の時に東京ドームで出した143キロが自己最速。

 僕が投げる直球の回転数は、普通の投手の1.5倍あるということがわかっています。つまり、キャッチャーミットに収まるまでの回転数が多いことで、上へ向かおうとする力が発生し、打者からすると手元で伸びてくるように見えるらしいんです。どうやらそれが130キロ台のストレートでも打者を詰まらせることができる理由のようです。

 プロ入り前から、ふだんのキャッチボールでも「きれいな回転」の直球を放ることを基本にしている。そんなこだわりのある直球を進化させるのが、キャンプの大きな課題ですね。今季もまっすぐの質をさらに高めるために、投球フォーム修正作業に着手しています。これまでよりも修正幅の広い‥‥。

 これは、昨年の失敗を踏まえてのこと。最近、日本球界でもツーシームと呼ばれる「不規則な回転」で変化するボールがもてはやされているけど、実は一昨年のオフに「不規則な回転」の新球を習得することで「きれいな回転」の直球がより生きると思ったんです。そこでツーシームとカットボールの習得に挑戦したんだけど、手応えが増す中で、「もっと曲げてやろう」と欲が出てしまった。そうしているうちに肘が下がって、腕が遠回りするようになって、生命線のストレートにも狂いが生じるようになったんです。

 昨シーズン中からツーシームとカットボールは封印して、投げ込みと走り込みが中心の再調整を行い、今は本来のストレートを取り戻しつつあります。昨年の失敗は残念だけど、その経験があったからもう一度磨き直すという原点回帰ができた。沖縄の春季キャンプでは、1300球をメドに投げ込みを行い、投球フォームも微調整してスピードアップを目指したい。そしてシーズンが始まったら、130キロ台のストレートで一線級の打者を打ち取る姿を、ファンの皆さんにお見せできればと思っています。

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