昨年のドイツリーディングに輝いたアンドレアシュ・シュタルケが、4年半ぶりに短期免許を取得、今週から日本で騎乗する。免許期間は9月21日から11月8日までだ。
コロナ禍でライセンスが取れなくなる前はたびたび来日していたので、憶えている人は多いことだろう。日本ではこれまで、2014年の読売マイラーズCなど、重賞4勝を含めて87勝しており、「技術を見せたい」と意気込む。この週末はオールカマー(GⅡ、中山・芝2200メートル)のヤマニンサンパを含め、6鞍に騎乗予定だ。
ヤマニンサンパはまだ重賞勝ちがないが、9着に終わった宝塚記念以前は5戦続けて掲示板を確保している。ディープインパクト産駒らしく、しまいがしっかりしているのが魅力で、展開次第で上位争いに食い込むこともありそうだ。マークしておくべきだろう。
オールカマー最大の注目馬はもちろん、ルメール騎乗のレーベンスティールだ。今回と同じ舞台のセントライト記念を勝利しているのを含め、中山は3戦2勝、2着1回と、パーフェクト連対。持ち時計2分11秒4も出走馬中、1位だ。3カ月ぶりの出走となるが、調教での走りはいつもながらダイナミックで、態勢は万全である。
相手筆頭は、強敵揃いの札幌記念で3着に入ったステラヴェローチェだ。先行有利の決着となった中、中団からしっかり脚を伸ばしてきた。中山は3歳時に2回走って皐月賞3着、有馬記念4着の成績を残している。もう1頭挙げるならば、重賞の常連でしまいの脚が確かなサヴォーナとしたい。
神戸新聞杯(GⅡ、中京・芝2200メートル)に目を転じれば、ダービーからの直行組が8連勝しているが、この2年は夏を使ってきた2ケタ人気馬が2着に入って高配当を演出している。2度あることは3度ある、という。というわけで、穴馬を2頭ほど取り上げてみたい。
まずは6月の東京・3歳以上1勝クラスを勝ったヴィレム。直線で33秒1の末脚を使って、セントライト記念5着馬スティンガーグラスを差し切ったレース内容は圧巻だった。1週前にはCWで6F80秒9~1F11秒3の好時計をマークし、僚馬ヴィアルークス(古馬3勝クラス)に先着。デキは申し分ない。
もう1頭は、1カ月前の中京・揖斐川特別(1勝クラス)で最後方から他馬をゴボウ抜きしてみせた、ヤマニンステラータ。今回と同じ舞台で勝っているのは、大きなメリットだ。騎乗するのはその時と同じ、ミルコ・デムーロである。
この2頭で高額配当馬券を引き寄せたい。
(兜志郎/兜志郎)