競泳女子の池江璃花子が9月25日、急性リンパ性白血病に伴う造血幹細胞移植から5年が経過して、完全寛解を迎えたと、SNSで報告した。
池江は2019年1月に合宿先のオーストラリアで体調を崩して精密検査をした結果、白血病が発覚。2月の公表に踏み切った。東京五輪、パリ五輪に出場しながら並行して治療を受ける日々を振り返り、次のように心境を告白している。
〈今でも、とても長い5年間だったなと感じている。退院してからの生活は想像以上に大変で、退院後も別の大きな病気をしたり、精神的にも苦しかった時期もありました。元気な自分でいると病気であったことを忘れる事も多かった。私の中には逃げるという選択肢はないのでこれからもそんな自分と闘いながら全力で競技と向き合いたい〉
2021年開催の競泳日本選手権では4冠を達成する実力がある池江だが、肝心の大舞台ではメダルなしが続いている。2028年のロサンゼルス五輪に向けて今後も鍛錬するが、競泳関係者が言うには、
「『悲劇のヒロイン』キャラクターはいまだに返上できていない。対マスコミや引退後の講演会ではウケはいいと思うが、アスリートとしてはなんら実績を残していないということ。完全寛解を迎えたのなら、もう病気を理由にはできない。退路を断って追い込んでいくしかない」
ホンモノのアスリートになれるかの瀬戸際と言えるだろう。