日米両リーグで活躍した野球評論家・上原浩治氏の「大谷評」が、野球ファンの間で議論を呼んでいる。
上原氏はドジャースの大谷翔平がレギュラーシーズンで史上初となる「50本塁打、50盗塁(50-50)」を達成したことについての感想を寄稿。「これからも記録の更新はありそうだ」とし、「前人未到の記録の価値は、史上初のDH専任でのMVPによって証明されるだろう」と3回目のMVP受賞に期待を寄せた。
記事はおおむね大谷の偉業を称える内容だったが、チーム環境や相手選手のレベル不足のおかげととれる部分があった。
「大谷選手が昨季まで在籍したエンゼルスとは、チーム状況が全く違う」
「コースへ投げる度胸もコントロールもない投手では、いまの大谷選手は抑えられないだろう」
「盗塁に関しては、メジャーの投手の牽制やクイックで投げる技術の低さを露呈している点も見逃してはならない」
上原氏のBBS(掲示板)には、この評価に対する感想が並ぶ。例えば、こんな問いかけだ。
「要するに50-50の真の価値は、『コントロール力がなく、牽制技術もない投手だから達成できた記録だけど、数字上のインパクトはすごい記録。ライバルのリンドーアも欠場してるし、ワンチャンMVPになるかも知れない程度の価値』ってことでしょうか」
これには上原氏が「そのように思っていてください…残念です」と答えているが、以前から大谷には辛辣な上原氏を知るファンは、「実際、悪意ある切り取りとかでなく、普通に要約するだけでそうなるよね」と同意する声は少なくない。
上原氏の評価に悪意がないのはわかるが、以前から大谷に対して厳しい態度をとってきたこともあり、曲解するファンが出てきてしまうのかもしれない。
(ケン高田)