サッカーJ1リーグが終盤戦を迎える中、来季を見据えて「監督人事」が慌ただしくなってきた。
10月9日にはセレッソ大阪の小菊昭雄監督が今季限りで退任することが明らかに。後任候補には外国人監督や、パリ五輪でU-23日本代表監督を務めた大岩剛氏の名前が急浮上。これにより「玉突き人事」が起こりそうな気配が漂っている。
「大岩氏はパリ五輪でオーバーエイジ枠(24歳以上の選手)を活用せずに、ベスト8に導きました。その手腕が高く評価され、2大会連続となるロサンゼルス五輪の監督オファーを受けている、との報道が出ています」(サッカーライター)
五輪代表監督を選択すればすんなりとコトが収まりそうだが、Jクラブを選ぶとなれば、事態は一変する。サッカーライターが続ける。
「日本サッカー協会は次の五輪代表監督を探さなければなりませんが、有力候補は川崎フロンターレの鬼木達監督。2017年にクラブを率いてから、歴代最多となるリーグ優勝4回、準優勝1回とJリーグ屈指の名将です。日本代表MF三笘薫、MF旗手怜央、MF田中碧、DF高井幸大といった若手の育成にも定評があります。長期政権が続く中、今季はマンネリ化が避けられず優勝争いに絡めなかったことで、シーズンいっぱいでの退任説が出ている。五輪代表監督の候補に挙がっていますが、Jリーグの複数のクラブも触手を伸ばしています」
鬼木監督が現役時代にプレーした鹿島アントラーズは、シーズン途中でランコ・ポポヴィッチ監督を解任。10月9日に中後雅喜コーチの監督就任を発表したばかりだが、
「実は残り試合の指揮を任せて、来季はクラブOBの鬼木監督や大岩氏をリストアップしている、という話が流れてきています」(前出・サッカーライター)
大岩氏は17-19シーズンに鹿島の指揮官だったこともあり、クラブの事情を知り尽くす。常勝軍団を立て直すにはもってこいの人選だが、Jリーグ「玉突き人事」のキーマンのひとりであることは間違いない。
(海原牧人)