Jリーグの開催日を春にするのか、それとも欧州のように秋にするのか。そんな議論がまた始まることになった。
現在、Jリーグは春に開催が始まる春秋制になっているが、これを欧州のように秋春制にできるのかを、各クラブで話し合ってもらう。それが日本サッカー協会の提案である。スポーツ紙デスクが解説する。
「大局を見ると、欧州と時期を同じにすれば国際親善マッチもやりやすくなるし、ACL(アジアチャンピオンズリーグ)も日程的にプレーしやすい。日本の選手が欧州でプレーするにしても、肉体的には楽になります。もちろん、欧州から来る選手にとってもメリットはある。しかし、冬季に積雪があった場合、客が入らないし、厳寒の場合もある。日本では学校を卒業してからJリーグ開幕まで、半年近く何もできない。そんな問題が持ち上がっていました。ただ、このままでは、日本サッカーはガラパゴスだと揶揄されることになるのでは…」
Jリーグが発足した1993年から日本の春秋制は続いてきたが、1985年から92年までは、Jリーグの前身である日本サッカーリーグで7年間、秋春制で行われた。
「積雪は日本海側に多く、欧州では見られないほどです。しかし、寒さはドイツやポーランドの方が日本より上ではないか。日本の真夏の昼にサッカーをすることががいかに危険か、その議論も必要でしょう。日本のサッカーのレベルアップを究極の目標とするなら、秋春制に移行した方がいいと感じますが、それによってクラブ経営の悪化を招くことは避けなければならない」(Jリーグ関係者)
日本サッカーがステップアップするためには、秋春制への移行が必要なのかもしれない。それには不利を受けるクラブへの救済策を、しっかりと定めることが必要になるだろう。