競馬界に大きな衝撃が走った。一部報道で調整ルーム内での不適切なスマホ利用が指摘され、10月10日に日本中央競馬会(JRA)から騎乗停止処分を受けた藤田菜七子騎手(美浦・根本康広厩舎)が、11日までに引退届を提出したことが明らかになった。
2016年のデビュー以降、GⅠ騎乗、重賞制覇と、次々と女性騎手として「ガラスの天井」を破ってきた藤田。通算勝利数は中央166勝、地方24勝。通算獲得賞金は中央・地方合わせて25億円という実績があるだけに、この電撃引退は残念でならない。
実は藤田のインスタグラムには「不穏なフラグ」が立っていたと、競馬担当記者が言う。
「藤田は今年7月に自身のインスタグラムでJRA職員との『職場恋愛結婚』を正式発表しましたが、以降は『騎手としてのモチベーション低下』が心配されていました。インスタの投稿はシャーガーカップに勝てなかったことへの謝罪だったり、久しぶりの勝利報告にも『馬に嫌われた』と、ネガティブな内容ばかりでした」
ポーカーフェイスなのは騎手という職業柄、仕方がないが、SNSにアップされた藤田の近影は、その美貌に反して陰がつきまとい、新婚ホヤホヤの幸せな女性には見えない。先の競馬担当記者はこうも言うのだ。
「結婚を機に、夫以外の2人の競馬関係者と恋愛していた過去の遍歴まで、メデイアで報じられました。一時的なマリッジブルーかと思っていたのですが…。騎手を続けられないほど、人間不信に陥っているのではないか」
今回発覚したスマホの「不適切利用」は、通信アプリのLINEを介してのものだった。レース前のスマホ使用は本人に非があるとしても、藤田のLINE履歴を把握できる近しい人物による「密告」だとしたら、藤田のショックは計り知れない。
わずか3カ月前の結婚報告では「今後も現役を続けますし、より一層競馬に精進してまいります。引き続き応援のほど、宜しくお願い致します」と決意表明していたが、その心はあっけなく折れてしまったのか――。
(那須優子)