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藤浪晋太郎プエルトリコ・リーグからメジャー浮上狙いも「先発投手ではノーチャンス」の暗闇

 メジャーリーグのニューヨーク・メッツと1年契約を結んだものの、今季は傘下の3Aシラキュースで過ごした藤浪晋太郎がなんと、来季もアメリカでのプレーを視野に入れている。

 藤浪は現在、今季の全日程を終了し、日本に帰国して自主トレを行っているが、11月初旬からプエルトリコでのウインターリーグに参加するという。メジャーリーグの取材に携わるスポーツライターは、藤浪の今後を次のように明かした。

「藤浪の代理人スコット・ボラス氏が、カロリーナ(ギガンテス)というチームで、最大12月下旬までプレーする予定だとアナウンスしました。ウインターリーグにはメジャー球団スカウトが戦力チェックに訪れるのが通例で、藤浪はアピールの場と考えて参加を決めたようです」

 若手選手の登竜門的役割を担い、あるいはメジャーでの実績がありながら契約を打ち切られ、同リーグでプレーしてメジャー復帰を果たした例はある。だが藤浪はどちらにも当てはまらない上に、ハンディがある。前出のスポーツライターが、藤浪が置かれている状況を解説する。

「先発投手としてプレーするという契約のようですが、アメリカ球界での藤浪の評価は既に決まっています。仮にメジャー球団が獲得に乗り出したとしても、あくまでブルペン陣のひとり。先発投手としてはノーチャンスです。先発にこだわり続けるのはマイナスでしかない」

 プエルトリコのプロ野球リーグ「リーガ・デ・ベイスボル・プロフェシオナル・ロベルト・クレメンテ」にはかつて、オフシーズンにソフトバンクや巨人が選手を派遣している。巨人の4番・岡本和真も在籍したことがあるが、日本人に対するビザのルールが変更されて2015年以降は日本人選手が参加しておらず、同リーグの近況は分からない。日本時代の藤浪を知るスポーツマスコミ関係者は、

「英語ではなくスペイン語が公用語のプエルトリコで、藤浪がどれだけ周囲と意思の疎通を図れるのか。メジャーはもちろん、3Aと同じような環境だと思ったら大間違い。日本時代にスター扱いされていた彼に耐えられるのか、大いに心配です」

 高校時代のライバル・大谷翔平はワールドシリーズ制覇に一歩前進したのに対し、藤浪は見知らぬ国での再出発。再び肩を並べる日が来るのか…事態は極めて厳しい。

(阿部勝彦)

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