国民的タレントが起こした「9000万円女性トラブル」はテレビ局を巻き込んだ大騒動に発展した。公表した謝罪文は“余計な一言”で火に油を注ぐ結果を招き、レギュラー番組を次々と降板。これまでテレビが報じてこなかった「女と金」の闇素顔もめくれ出し、芸能界追放待ったなしの事態に追い込まれた。
〈お詫び この度は、皆様にご迷惑をお掛けしていること、大変申し訳なく思っております〉
1月9日に謝罪声明文を発表した中居正広(52)。コトの発端は、昨年12月末に「女性セブン」で報じられた女性トラブルだった。
記事によると、23年に芸能関係の女性がフジテレビの編成幹部のA氏に声をかけられた飲み会で、中居とその女性との間で深刻なトラブルが発生。中居は9000万円もの莫大な解決金を支払ったという。
ここから「週刊文春」も追撃する。被害の内容について、密室で2人きりにさせられ、意に沿わない性的行為を受けていたことが報じられ、被害者の女性は「週刊文春」の取材に対し、「私は許してないし、怒ってる」と、憤りを露わにしたのだ。
中居といえば、ニュースを扱う番組の進行も任され、視聴者に寄り添ったコメントで“人格者”のイメージが定着していただけに、卑劣な下半身スキャンダルに世間はドン引き。
テレビ・ラジオのレギュラー番組6本、CMに2社出演しているが、1月15日に騒動後初めて「ザ!世界仰天ニュース」(日本テレビ系)の降板が決定。「だれかtoなかい」(フジテレビ系)も打ち切る形で、「Mr.サンデー」の放送枠拡大で調整している。
他の出演番組も休止が相次ぎ、CM動画も削除。局員が一連の騒動に関与していると報じられたフジの港浩一社長(72)は、1月17日に会見を開き、火消しに躍起となった。
中居の深刻な女性トラブルについて、芸能ジャーナリストの佐々木博之氏は「もはや崖っぷち」とこう話す。
「お詫びの中で、〈示談が成立したことにより、今後の芸能活動についても支障なく続けられることになりました〉という一文が世間の反感を買い、それまで様子見だったテレビ局も見限るように、一斉に取り上げました。もはや帰る場所はなく、事実上の引退が現実味を帯びています」
衝撃的な下半身トラブルの余波が収まる気配はないが、先の佐々木氏が「ジャニーズ事務所が存在していたら、今回の話は大事に至らなかった」と話すように、SMAP時代に起こした下半身トラブルが、ここまで大きくテレビで報じられることはなかった。
月刊誌「噂の真相」で00年12月号から2号にわたり、都内で働く一般女性(24)=当時=が中居と親密な関係にあったことを告白。妊娠が判明すると、中絶をさせて、手切れ金のつもりだったのか、30万円の入った茶封筒を無理やり渡し、一方的に関係を断ち切ったという衝撃的な一件が明るみに出たが‥‥。
「ジャニーズのタレントを扱った好意的なニュースが喜ばれた時代。スキャンダルを後追いして、今後、一切の取材ができなくなったら会社の利益を大きく損なう恐れがあり、芸能マスコミは黙殺しました」(ワイドショーの芸能デスク)
ジャニーズのスキャンダル記事はタブーだったからこそ、国民的アイドルのリーダーは好き勝手にハメを外すことができたのだろう。