中居正広の女性スキャンダル報道に関するコメンテーターの中で最も株を上げたのは、社会学者の古市憲寿氏で間違いないだろう。
例えば1月23日の「めざまし8」(フジテレビ系)に出演した際には、関与が疑われるフジテレビに対して、
「フジテレビに出られなくなってもいいから言うんですけど」
という勇気ある切り出し方で、
「フジサンケイグループ代表の日枝さんを中心とする経営陣が一回、全部どいてもらわないと、この問題は収束しない」
なんとも厳しい直言を展開している。
一方では、「中居正広の土曜日な会」(テレビ朝日系)で共演してきた中居に対しては、1月22日に更新したXで、
〈少なくとも僕が毎週、番組で会っていた中居さんは、ファンの人が知っている「中居くん」と、ほとんど違いがないと思う。でも人にはいくつもの顔があってもおかしくないから、それ以上のことは本当にわからない。だから僕は、安易に中居さん個人を糾弾したり、擁護したりはできません〉
冷静に客観視した上で、どちらにもバイアスがかかることのない見解を述べたのだった。
かつてキスのことを「唾液の交換」と表現するなど、独特の感性で炎上することがあった古市氏だが、大好きなSMAPを語る際には珍しく熱を帯び、彼らのファンからは好感を持って受け入れられてきた。
2018年12月5日放送の 「とくダネ!」(フジテレビ系)では、年末の「NHK紅白歌合戦」に北島三郎が特別企画で出場するニュースに関し、
「いよいよ北島さんまでカムバックってことは、SMAPあたりにやっぱり戻ってきてもらいたいですね」
とコメントしたことがある。
2020年22月22日放送の「中居正広のニュースな会」(「土曜日な会」の前身番組)では、ジャニーズ事務所退所と新事務所「のんびりな会」設立を発表した中居に対し、
「SMAPにいた時期といなかった時期は、そんなに違うものなんですか」
「SMAPの一員であったことは誇りに思ってますか」
などと直球質問。
また「SMAPの解散を後悔しているんですか」と尋ねて、中居は次のように答えている。
「恋人同士も家族も、一緒にいても何かが積もることもあるだろうし、いいところだけでなく、昨日は楽しかったのに今日は調子悪いなという日もある。それが重なった結果、解散ということになったんじゃないかと思います」
2020年11月3日、元SMAPでオートレーサーの森且行がオートレースで初優勝。それを受けて元メンバー5人全員がそれぞれ森を祝福するコメントを発表した。すると古市氏は翌日の「とくダネ!」で、
「5人がコメントを寄せたことで、SMAPがもう一度、一瞬だけでも揃った感じがすごくした」
だがその夢は、永遠にかなわなくなってしまった。
(魚住新司)