10月23日、欧州チャンピオンズリーグのリーグフェーズ第3節で「RBライプツィヒ×リヴァプール」が行われた。
敵地に乗り込んだリヴァプールは、前半27分にFWダルウィン・ヌニェスが押し込んで先制。終盤には1点を守り切る態勢に入ったが、守備固めとしてベンチ入りした日本代表のMF遠藤航が起用されることはなかった。
加入1年目の昨季はプレミアリーグ初挑戦だったが、見事に順応して大車輪の活躍。だが今季はアルネ・スロット新監督が就任してから、出場機会が激減している。
リーグ戦では第8節を終了した時点で2試合に出場したものの、ともに後半のアディショナルタイムに投入されただけ。ピッチに立ったのは数分だ。
「ライプツィヒ戦後にスロット監督は、過密日程に備えて『できるだけ多くの選手を起用して、全員がプレーする準備を整えるべきだ』とコメントしています。しかし英メディアの間では、遠藤は好みの選手ではなく、すでに構想外の烙印を押されているというのが共通認識。国内のカップ戦要員になれるかすら微妙なところで、出場できたら御の字とみられています」(サッカーライター)
プレシーズンマッチやプレミアリーグの序盤戦は、遠藤がベンチを温めていることに懐疑的な目を向ける日本のファンは多かった。しかし、今ではぐうの音も出ない事態になっている。前出のサッカーライターが言うには、
「スロット監督は、フロントに要望した補強選手を全く獲得できなかったにもかかわらず、現有戦力に微調整を加えただけで、ここまで公式戦11試合で10勝。遠藤の代わりにオランダ代表のライアン・フラフェンベルクの才能を輝かせるなど育成能力が評価され、辛口の英メディアが文句を言えなくなっている」
しかし2026年北中米W杯アジア最終予選の真っただ中、日本代表主将のコンディションは気になるところだ。
「体調不良でオーストラリア戦を欠場しましたが、それまでの練習では今までと変わらず存在感を発揮していました。とはいえ、クラブでの不出場が長引けば、試合勘が鈍るのは避けられない。代表のスタッフが心配していましたね。冬の移籍期間に向けて、プレミアリーグの下位に低迷するクラブが本格的な調査に乗り出したり、ブンデスリーガ(ドイツ)での高い評価は変わっていないので、ここにきてブンデス復帰説が急浮上しています。ただし、問題は本人にリヴァプールを離れる意思がないこと。今はポジションを奪い返すことしか考えていないようですね」(スポーツ紙記者)
好調なチームで蚊帳の外に置かれ、ベンチを温める日々に、遠藤は最終的にどんな決断を下すのか。
(風吹啓太)