西田敏行さんが10月17日、東京都内の自宅で息を引き取った。死因は虚血性心疾患、76歳だった。
映画「釣りバカ日誌」シリーズやドラマ「西遊記」(日本テレビ系)、「翔ぶが如く」をはじめとしたNHK大河ドラマなど多数の作品に出演し、「探偵!ナイトスクープ」(朝日放送テレビ)の2代目局長としても知られる。国民的俳優として愛され、2018年春には旭日小綬章を受章した。
亡くなる9日前には、12月公開の映画「劇場版ドクターX FINAL」の完成報告会見に登場し、いつもの西田さんスマイルを見せてくれていた。
「8月に行われた同映画のファンミーティングにはビデオ出演だったため、体調不良が心配されていました。以前、車椅子で移動する姿が目撃されており、最近のドラマなどでも座った状態での演技が目立ったことから、一時は入院説も噂されたほどでした」(テレビ局関係者)
完成披露会見では笑顔を見せていたが‥‥。
「思ったより元気そうにしていましたが、これまでの西田さんに比べたら、一回りほど小さくなっていて、声にハリがなくかすれ気味でした。会見場までの移動は、外部からは一切見えないようにパーテーションで仕切られるほどの厳戒態勢。やはり、車椅子で移動する姿は見せたくなかったんでしょうね。時折、肩で息をするようなしぐさも見られましたが、ドラマ関係者や共演者の姿を見ると、いつもの笑顔でおちゃめに自分から話しかけていました」(スポーツ紙記者)
福島県生まれの西田さんは中学卒業まで郡山市小原田で過ごした。
「彼の心の拠り所は福島。東日本大震災の時も、震災から2週間後には郡山へ足を運んで、幼なじみたちと一緒に被害の大きかった南相馬市に車で向かったそうです。海岸沿いなどを見て、友人たちと、何ができるか、何をするべきかを話し合い、とにかくできることを全部やる、と。福島の復興のためなら何でもやると誓ったそうです」(芸能関係者)
地元の友人たちは、西田さんが下積みの頃から応援している最初のファンでもある。売れっ子になってからも、西田さんは月に1度は郡山に帰り、彼らと酒を酌み交わすのが楽しみだったという。
「奥さんより、俺たちといる時間の方が多いと笑うほどで、9月上旬にも福島へ帰ってきていたんです。地元の大好きなラーメン屋さんに寄って、ビールとラーメンを食べて、『12月に〝ドクターX〟の映画やるから見てね、宣伝してね』と、うれしそうに話していたのに」(地元の知人)
西田さんの急逝を悼む声がやまない。