芸能

おしゃべり美女の解放区・ひと言いわせて〈宮前真樹〉CoCoが解散する前夜にハリツケにされてました〜

 アサ芸読者の皆さん、お元気ですか? 宮前真樹です。今、若い人たちの間では「平成レトロ」なんてワードが流行っているそうですね。私が活動していたアイドルグループCoCoがデビューしたのも、ちょうど昭和から平成へと生まれ変わった89年のことでした。CoCoは「パラダイスGoGo!!」(フジテレビ系)という番組内で構成された乙女塾の中から誕生したグループ。なんですが‥‥そもそも乙女塾のオーディション自体、ものすごい人の数だったので圧倒されました。私はオーディションを受けるのもテレビ局へ行くのも初めてだったので母が付き添ってくれましたけど、周りを見れば1人で来ている子ばかり。しかもみ〜んな可愛いんですよ(苦笑)! 駅からフジテレビまで向かう間にどんどん気落ちしていたら、追い打ちをかけるようにそれまでシャッターを切りまくってたカメラ小僧が私だけガン無視(笑)。〝みんな声をかけて写真撮られたりしているのに〟って、これまた自信喪失です(笑)。

 完全に敗退者の気分でいたら、まさかの合格。そこからCoCoとしてデビューするまではトントン拍子で進んでいきました。

 今思えば、バブルも弾けてテレビからアイドルも段々と消えていった時代にオリコンでデビュー曲が初登場7位だなんて恵まれていたんだと思います。

 でも、その頃の私は急激に変わる生活環境に精神的にも肉体的にも馴染めなくて、1人で苦悩していました。夕食を6時までに食べ終わる生活だったのが、夜遅くにピザやハンバーガー。楽屋にはいつも取材に来られる方々がよかれと思って持ってきたスイーツがズラリ。気づいたら2曲目の「はんぶん不思議」が出た時には5キロも太っちゃったんです。ファンの方からも「デブ」とか「ブス」って書かれた手紙が届くようになって‥‥。

 これって、今でいうSNSの誹謗中傷投稿みたいなものかもしれないですね。

 私のキャラ設定がショートカットでボーイッシュなイメージだったこともあって当たりが強かったのかも。〝まきぼー(宮前)ならこれぐらい言っても平気そう〟って(苦笑)。

 でもね、ホントの私はすごく人見知りだし自分に自信のない引っ込み思案。外見だってロングヘアでフリフリの聖子ちゃんみたいな衣装が着たいのに、グッと我慢していたんですよ〜(涙)。

 そして忘れもしない解散コンサートの前日。もう一度言います! アイドルにとって最後の花道となる解散コンサートの、前日ですよ〜! 私、「24時間テレビ」(日本テレビ系)で深夜、磔になってたけし軍団さんたちにくすぐられるっていう体を張った企画に出演しました(笑)。本当はルーレットで当たった人は水車に磔になって水責めに遭うっていう内容だったんですが、「24時間テレビ」ということが幸いしてか、「不謹慎だ」と苦情の電話が殺到したらしく、まあ、それは逃れられたんですけどね(笑)。

 CoCo解散後からはバラエティー番組にずっと出させてもらうようになりました。世はバラエティー全盛期。井森美幸さんや森口博子さん、山瀬まみさんがバラドルとして大活躍されていた時で、歌番組が減少する中、アイドルとして目指すのはまさにバラドルだってスタッフさんたちに言われましたね。でも、トークスキルのレベルの差がまったくもって違うのは自分自身が一番よ〜くわかっているんですよ。

 しかも、これまではCoCoという看板があったから面白いことなんて言わなくてもみんなが大切にしてくれたし、見せ場もお約束で作ってくれた。でも、ただの宮前真樹となって出演するとなると、今度は全員横並びで同じ土俵の上でトークを勝ち取っていかなきゃならないから、もう怖くて前に出られなくなっちゃったんです。常に緊張してるし、ひな壇ではなるべく目立たぬように2列目とか端っこに座って(笑)。

 できれば隣にすっごい余裕のある面白い人が座って、ついでに私に何かふってくれるのが一番いいみたいな(笑)。だから隣に当時仲よしだった出川(哲朗)さんがいる時なんかはフリップを出す前に「私、これ出していいかな?」って聞いて「いいよ、今出しなよ」って助けてもらったりしていました(笑)。

 活躍されている方は必ず自分が出演した番組の録画映像を見て反省したり次に生かしたりするのですが、私の場合はまったく見なかったです。もうモチベーションも低くって(苦笑)。

 それなのに、本当にありがたいことにレギュラー番組もいくつかいただいて明石家さんまさん、上沼恵美子さん、やしきたかじんさんなど錚々たる方々とご一緒させてもらいました。

 関西の現場に行くのは楽しかったですね。初めて大阪の番組にレギュラー出演させてもらったのが「大阪ほんわかテレビ」(読売テレビ系)という笑福亭仁鶴師匠や間寛平さん、和泉修さんらが出られていた番組なんですけど、楽屋に1人でいると和泉さんがコンコンってドアをノックして「何してんねん、1人やったらこっち来いや」みたいな感じで軽くお声をかけてくれるんです。なので私も、途中からずっと寛平さんと修さんの楽屋でお弁当を食べて遊んでもらうみたいな。大阪の番組はだいたいスタジオに入る前に楽屋トークで出演者らを暖めるっていうのがありましたね。

 私が不安を口にしたりすると、村上ショージさんや寛平さんは「何にもできないんだったら、とにかく楽しそうに番組の中にいれば大丈夫」と言ってくださったし、上沼さんも「そんなに悩むんだったらうちの事務所、来る?」なんて言ってくださったり(笑)。

 あの時はそこまで考える余裕がなかったですけど、今思えばこんなに名だたる方々と何年もお仕事ができたっていうのは、少なからず自分も何かしらお役に立てていたのかもしれない!50歳を超えて最近、ようやくポジティブに考えられるようになりました(笑)

宮前真樹(みやまえ・まき)1973年生まれ、新潟県出身。89年、アイドルグループCoCoのメンバーとしてデビュー。94年にグループ解散後は、ソロとして活動。30歳で芸能界を引退後は名門料理学校コルドンブルーで学び、料理研究家としてロールケーキ「マキュボン」をプロデュース。来年1月にはバースデイライブを開催。

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