成績を大きく落とした昨年のホームラン王、合計5億円の年俸に見合わないダメ助っ人、1試合も出場しなかった超高給取り‥‥。さらにはワースト監督も選んでもらおう。
オリックスの杉本裕太郎(31)は、間違いなくワーストメンバーだ。昨季32本を放った本塁打王は今季15本と半減し、135個でパの三振王に輝いた。
「相手チームに研究されてホームランが三振に替わった。相手が変化しているのに自分が変化していない。自信と過信の違いかなぁ。自信を持つのは大事だけど、いかに自分(の成績)を否定して野球をできるか。俺なんか打っても打ってもオチさん(落合博満)に否定されていたよ」(愛甲氏)
伊原氏も次のように檄を飛ばす。
「バッターボックスに入って表現ができない。スイングが鈍く、タイミングの取り方もズレており、体全体のキレもなく村上と正反対。たまたま去年は本塁打を量産できたけど、何年も続く打撃ではない。ドシッと構えた吉田(正尚=29)とは対照的。同じ青学の後輩を見習うべきで、来年頑張らないと将来的にも難しい」
同じくオリックスの福田周平(30)は、盗塁企図数15回に対して9回成功と、盗塁成功率6割では物足りない。しかも打率2割6分8厘では、リードオフマンとしての役割を果たしているとは言えない。
「盗塁を企てるのはベンチからのサインでしょうけど、やみくもに走っている感じがします。ギリギリのタイミングでのアウトならまだしも、明らかにアウトになるシーンが多いですね」
走塁指導をしてきた伊原氏の口調も熱さを増した。
ちなみに盗塁失敗率(企図数10回以上)のワーストはセが巨人の丸佳浩(33)の5割3分8厘、パはオリックスの福田周平の4割だった。
指名打者はロッテのレアード(35)。日本ハム時代には本塁打王も獲得した強打者だが、打率は2割に満たず本塁打も15本。同僚のマーティン(34)も打率1割6分で9本塁打とふがいない成績で終わった。
この2人の年俸の合計は5億円。これにはロッテOBの愛甲氏も「来季はお払い箱だね」とバッサリ切り捨てた。
最後にセの外野手として巨人の梶谷隆幸(34)を表彰する。FA移籍して2年目の今季、出場試合数はゼロ。故障がちな梶谷が巨人と結んだのは4年総額8億円の大型契約である。
「そういえば、そんな選手もいたねぇ‥‥」と、愛甲氏が呟くのももっともだ。
最後に愛甲氏がワースト監督を選出する。
「ロッテの井口資仁監督(47)じゃないかな。1点差負けの試合が29試合と両リーグダントツだけど、これは監督の責任でもある。4番がいない、という点は考慮しても負け方が悪い。2試合連続パーフェクトがかかっていた佐々木(朗希=20)を降板させる必要があったのか。多くの野球関係者は『なんで投げさせない』と思ったんじゃないかな。メジャーだったらまず代えないよ」
その井口監督は10月2日に辞任を表明。楽天の石井一久監督(49)や中日の立浪和義監督(53)も、来季は正念場となりそうだ。