政治

朝日新聞コメンテーターの元衆院議員にコキ下ろされた「天声人語」の「読んでいて痛い」論理

 朝日新聞の朝刊1面にある「天声人語」は「熟練したプロの記者が練りに練ったお手本のような文章」(「朝日新聞ひろば」による)だそうだが、このほど「読んでいて痛い」とキツイ批判を浴びた。しかも、それが朝日新聞デジタルの「コメントプラス」欄に載ったのだから…。

〈この天声人語。与野党対決構図に収まらない国民民主の動きを批判しているが、論理の飛躍がひどい。その飛躍を皮肉めいた書きぶりでカバーすることにも失敗しており、読んでて痛い〉

「野党とは何か」と題する「天声人語」について、11月3日にこう批判する投稿をしたのは、元国会議員で弁護士の菅野志桜里氏(衆院議員時代は、山尾志桜里)だ。

 このコラムでは吉田徹氏の著書「野党とは何か」(ミネルヴァ書房)を引用し、野党が〈立場が多様で体系的な考察がしにくい〉とのコメントを引用した。菅野氏は〈現代の野党論への建設的な考察へと結びつけるのか〉と思って読んでいたら、最後は〈野党の最大の存在意義は政権監視にある〉と結論づけたので〈純粋にビックリした〉という。

 しかも石破茂総理の著書「国難」(新潮社)から、野党時代の〈自民党本部には突然、閑古鳥が鳴き始めました〉との一文を引用したことについて、菅野氏は〈あたかも与党への近道を探しているんだろうと言わんばかりに国民民主の批判の文脈で使うのも、ちょっとあさましくないか〉と酷評した。

 菅野氏がかつて国民民主党に所属していたことから、野党共闘ではなく各党と「等距離」へと動く国民民主党を批判したこのコラムに反論した面もあるだろうが、菅野氏が指摘するように〈非論理的な文章構成に、他人の文章で味付け〉するのは「天声人語」の常套手段といえる。

 朝日新聞は〈批判するならきちんと論理で批判すべき〉と主張する菅野氏にぐうの音も出ず、コメントプラス欄に掲載せざるをえなかったのだろう。「朝日新聞ひろば」では「天声人語」を受験のために「書き写すには最適」とPRしているが…。

(田中紘二/政治ジャーナリスト)

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