日本野球機構(NPB)は12月2日、セ・パ12球団が来シーズン契約する権利を持つ保留選手名簿と、自由契約選手を公示した。
田中将大も事前に球団発表された通り、名簿から外れたが、獲得競争が激化するのは、中日の保留者名簿から消えた抑えのライデル・マルティネスだろう。すでに帰国しているマルティネスは今シーズンまでに166セーブを積み上げた、絶対的守護神。獲得できれば一気に投手力アップにつながる。
マルティネスはキューバに帰国する前、「戻って来られるとは言い切れない」と話した通り、契約交渉は各球団とキューバ政府の問題となる。本人の私情は関係なく、外貨獲得のため、年俸が高い球団へと移籍するのが濃厚となる。中日は全力で交渉にあたるが、今オフはFA戦線に加わらず、資金不足は深刻。引き留められるかどうかは、かなり微妙な情勢だ。
巨額マネーを武器に獲得に走ったソフトバンクは、外国人枠の関係から撤退。強力な抑えを求めるDeNAが有力だとの見方が強い。
「問題はどこまで複数年契約を結べるか。中日とは今シーズンまで3年契約でしたが、先方が5年に延ばして『終身契約』を要求してくる公算が高い。ただ、使いものにならなくなれば、ムダ金ですからね」(スポーツ紙デスク)
獲得する方も博打なのである。