近い将来のメジャリーグ移籍を希望している西武の平良海馬が、契約更改で「怒りの保留」だ。12月3日に球団事務所で契約更改に臨んだ平良だったが、交渉を終えると、来シーズンの「持ち場」について球団との意見が合わずに保留したと明かした。メジャー移籍を見据えて先発に転向し、2年目を終えた今シーズンは、5月に右腕を痛めて長期離脱。8月に復帰して以降は中継ぎに回り、チームは91敗という歴史的惨敗に終わった。
「先発か中継ぎかの件でサインできない状況です。配置が決まらないと金額が決まらないと思うので、まずはしっかり希望を伝えつつ、妥協点は絶対に探さないといけない」
平良はそう語りつつも、
「先発の方がチームに貢献できる」
と訴えた。対する球団は、中継ぎでの貢献を望んでいる。
平良は以前、今シーズン限りで退団した渡辺久信GMにも配置をめぐって噛みついたことがあり、契約更改でモメた。
「本人からすれば『西武では絶対に終わらない』との思いは今後も全く変わらない。しかも今オフはロクに補強もしないのだから、今後は投げても優勝はおろか、Aクラス入りも怪しい状況で、大した昇給にはつながらない。だったら勝負できるうちにメジャー挑戦したい、という気持ちは以前よりも強くなっていると思う」(球界関係者)
ボタンの掛け違いは今に始まった話ではないが、西口文也監督との折り合いが悪くなるならば、球団とのさらなる関係悪化は避けられない。両者の妥協点は見つかるのか。