テリー 昔の選手って試合が終わってから朝まで飲んでたとか、よく聞くじゃないですか。そういうのって今もあるんですか。
三浦 中にはいるかもしれないけど、ごく一部じゃないですかね。やっぱりコンディショニングを考えたら深酒はできませんから。
テリー 「早く帰れよ」みたいな風紀的なことを監督が言ったりは?
三浦 ないですね。風紀的なことだと、キャンプの時に「球場警備員の方とか食堂の方とか、横浜DeNAベイスターズに関わるすべての方に元気よく挨拶しよう」とは言いました。そうすればその方たちは応援してくれると思っています。結果、優勝したことで、その方たちみんなが喜んでくれたと思います。
テリー 監督は現役の頃は飲みには?
三浦 自分はお酒が弱かったので、ほとんど飲まなかったです。
テリー 今も?
三浦 はい、今も弱いです。お酒を飲まなくても朝までカラオケを歌っていました。
テリー モテたでしょう?
三浦 いや、モテないですよ(笑)。カラオケが好きで。先輩からお酒を飲まされるのが嫌で、歌ってる間は飲まなくて済むので。
テリー 何を歌ってたんですか。
三浦 80年代とか90年代の、自分が中学、高校の時に聞いていたBOØWYとかは歌いますけど。でも、結果夜更かししていると次の日の朝起きるのがだんだんしんどくなってくるんです。それでも練習はしっかりやると決めていたので。野球に支障が出るのであれば、早めに帰ったり、行くのをやめました。
テリー さあ、それでね監督、話はコロッと変わりますけども、12月25日からドキュメンタリー映画「勝ち切る覚悟〜日本一までの79日」が公開されるということで。
三浦 そうですね。ベンチの裏側を撮影した映画です。「勝ち切る覚悟」って、リーグの後半からそのテーマで戦ってきたんですけど、カメラマンの方がロッカールームやミーティングをしているところまで入ってきて。どこまで見せてるのか、僕は編集を見てないのでわからないですけれども。ただ、カメラはほぼずっと回り続けてました。
テリー 厄介じゃなかったですか? 例えば野村(克也)監督だったら、「うるさいからあっち行けよ」とか言いそうですけど。
三浦 でも、だんだん免疫ができてくるというか。ロッカーで着替えていてパッと振り返るとカメラがあって質問されたりするものですからすぐに答えたり。今はみんな随分慣れたと思いますね。どうしても気になる時は「ちょっと今はカメラ止めてください」って言えば、そうしてくれました。
テリー 日本一になったチームの裏側ですからね。特にベイスターズファンにはたまらない映画になりますね。
三浦 普通では絶対見られない映像が、ひとつの映画になってますからね。
テリー 僕、よく食事なんかをしに土日に横浜へ行くんですね。そうするとほんと楽しそうにベイスターズファンが集まってますよね。
三浦 そうですね。結構早い時間から球場の周りにファンの方が集まってくれています。
テリー あとファンが集まる飲み屋が何カ所かあって、僕も何度か行ったことがあるんですけど、球場に行く前から飲んじゃって、盛り上がってますよね。
三浦 優勝が決まる時も満席で入れないファンの方が、「いても立ってもいられない」「近くで歓声だけでも聞きたい」って、パブリックビューイングがあるわけでもないのに球場の周辺に大勢集まっていただきました。
テリー ほんとに熱いファンが多いですよね。じゃあ、そんなベイスターズファンの皆さんに最後にひと言お願いします。
三浦 今年は皆さんと喜び合えた最高のポストシーズンになりましたが、来年はリーグ優勝して、もう一度日本シリーズで優勝します。そのためにはファンの方の力が絶対必要です。また来年も力を貸してください。一緒に戦ってください。
テリーからひと言
ベイスターズの2連覇も見たいけど、来季は我が巨人軍も負けませんよ。CSでまた会いましょう!
ゲスト:三浦大輔(みうら・だいすけ) 1973年、奈良県生まれ。高校卒業後の1991年、ドラフト6位で「横浜大洋ホエールズ」入団。1992年、対巨人戦で一軍デビュー。1997年に初の2ケタ勝利でエースとしての地位を築き、1998年にはリーグ優勝と日本一に貢献した。獲得したタイトルや賞に最優秀防御率、最多奪三振、ゴールデンスピリット賞、「プロ野球投手による安打を記録した最多連続年数」のギネス世界記録など。また2004年のアテネ五輪で銅メダルを獲得。2016シーズンで現役引退。その後は解説者、横浜DeNAベイスターズの一軍投手コーチやファーム(二軍)監督を経て、2021シーズンより一軍監督に就任した。