寒さも徐々に緩みはじめ、春の到来を感じる今日この頃。新年度に向けて心機一転、気持ちもカラダもすっきりしたいものだが、冬に溜め込んだ飲み会疲れ、年度末の残業疲れ、寒さによる不調など、イマイチ体調がすぐれない‥‥。
そんなサラリーマンの皆さんに、日常生活ですぐに取り入れられる、疲れをとるための食習慣を紹介しよう。
今回話を聞いたのは、『「疲れない!」生活習慣』(United Books)の監修者でNSCA認定パーソナルトレーナーの山口徹氏。
「疲れないカラダを作るためにはまず、自分がどのような疲れを抱えているのかを考えてみてください。単純に肉体的な運動や労働による疲労なのか、ストレスで疲れているのか、飲み会続きで内臓が疲れているのか、働き過ぎで疲れがなかなか抜けないという状態なのか、と」
そのうえで、積極的にとりたい食べ物や、食べ方のコツをいくつか教えてもらった。
■とにかく肉体的にカラダが疲れているとき
・柑橘系の果物(ミカン、グレープフルーツなど)を食べる
・から揚げや焼き魚などにレモンをたっぷり搾る
・ごはんと一緒に梅干しを食べる
疲労物質と言われる「乳酸」がカラダに溜まることで感じる、肉体的なだるさや疲れ。この乳酸を代謝させるには、クエン酸をとるのがベスト。柑橘系の果物や梅干し、酢などに含まれている。
■ストレスが溜まっていると感じたとき
・鶏のササミやツナの缶詰をおかずに1品加える
・ジンギスカンなど羊の料理を食べる
・豆腐や納豆をおかずに1品加える
人はストレスを感じると、体内に蓄えたタンパク質を大量に消耗してしまう。これが続くと、免疫力が下がって風邪を引きやすくなってしまうことがあるので、タンパク質が多いものを食べることが重要。一度にドカッと食べるより、毎回の食事でこまめに摂るようにしたい。
■飲み会続きで内臓が重いとき
・普段から魚介類を積極的に食べる
・酒のつまみにはイカ焼きやカツオのたたき、魚介のマリネなどを
・しじみのインスタント味噌汁を常備
酒の付き合いが多い人は、慢性的に肝臓が疲れている可能性が大。肝機能の働きをよくするには、タウリンを積極的に摂ることがポイント。しじみやアサリなどの貝類のほか、カツオやサンマなどの魚にも含まれているので、魚介類を毎日食べるようにしよう。
■冷え性で疲れを感じるとき
・おやつや酒のつまみにナッツ類を食べる
・イワシ缶やツナ缶をおかずに1品加える
・焼肉屋や焼き鳥屋ではレバーを1品チョイスする
毛細血管を広げて血行をよくしてくれる栄養素がビタミンE。また、鉄分が少ないと冷え性が起こりやすいので、この2つの栄養素をしっかり摂ることが大切。ビタミンEが多く含まれるナッツ類やイワシ・ツナ缶、鉄分が多く含まれるレバーや赤身の魚、牡蠣や海藻などをしっかり食べよう。
上記のポイントを取り入れて、春までに食習慣に少し気をつけることで、心身ともにシャッキリと新年度を迎えよう!
※参考:『「疲れない!」生活習慣』(United Books)