米ロサンゼルス近郊で発生した大規模な山火事が、スポーツ界に大きな影響を及ぼしている。
八村塁が所属するプロバスケットボールNBAのレイカーズは球団公式インスタグラムを更新し、ロサンゼルスのクリプト・ドットコム・アリーナで予定されていたホーネッツとの試合をキャンセルすると発表。チームのヘッドコーチであるJJ・レディック氏が、火災により自宅を失ったことも明かされた。
一方で「苦渋の決断」が結果的に功を奏したのは、ロサンゼルスを拠点とするドジャースの大谷翔平だ。大谷は昨年5月下旬、地元紙「ロサンゼルス・タイムズ」によって「12億円豪邸」の存在が明らかになった。その後、フジテレビと日本テレビが新居の前から中継を行い、特にフジテレビは敷地内のバスケットボールコートを撮影した上、近隣住民に直撃インタビューを敢行。大谷はプライバシーの懸念から、豪邸を売却せざるをえなくなった。大谷の怒りを買ったフジテレビがその後、「出禁」になったのは周知の通りだ。
実はその12億円豪邸があるラ・カニャーダ・フリントリッジは、今回の山火事の影響を受け、3万2000人以上が避難を余儀なくされている。現地ではWHOの年間ガイドライン値の12倍という大量のPM2.5による大気汚染が発生しており、もしそのまま大谷が新居に住んでいたら、この大騒動に巻き込まれていたのは確実で、重大な健康被害を受けていたかもしれない。
「フジテレビが炎上したおかげで、大谷がやけどしなくてよかった」などと冗談めかす声が上がっているが、大谷が新たに購入した新居も避難地域に入るとみられている。
大谷が売却した豪邸はすでに全焼している、という報告もあるが、真偽は不明。いきすぎた報道で結果的に難を逃れた大谷だが、これも強運のなせるわざか。一刻も早い鎮火が望まれる。
(ケン高田)