先日、不倫謝罪会見に臨んだ西武ライオンズのチームリーダー、源田壮亮はこう言って釈明し、頭を下げた。
「家族を裏切ってしまい、野球界やライオンズファンの方々も裏切ってしまって本当に申し訳ございません」
といっても、球団からのおとがめは一切なしだ。事件に発展した山川穂高の性交トラブルとは違い、あくまでプライベートの下半身問題とはいえ、甘いなと感じたプロ野球ファンが一定数いたのではなかろうか。
山川は無期限出場停止処分のさなかにソフトバンクへFA移籍し、その後、復活を遂げた。源田はもはや求心力がダダ下がり状態だが、「処分なし」にやはり納得がいかない西武ファンはいるものだ。そしてその要求というのが「源田壮亮と上沢直之のトレードを敢行せよ」というもの。これならファンもヘイトが溜まらなくて済むのだといい、「上沢はソフトバンクだから叩かれる。西武ならファンも納得」「源田には危機感が足りない。今宮健太と守備争いしてほしい」というのが主な理由だ。
無論、どちらの球団にとっても補強ポイントには当てはまらず、あくまでもファンによる勝手な妄想のたぐいではあるのだが、源田、上沢ともにすっかりヒール扱いされており、球団が変わることで目先の批判を避ける可能性に期待しているようだ。
思い起こせば2008年、不倫スキャンダルを起こした巨人の二岡智宏は、球場でヤジまみれになる異様な状況に最後まで成績が上向かず、オフに日本ハムへトレード放出された。
翻って源田のソフトバンク移籍は現実的ではないものの、チームリーダーたる立場での今季の成績いかんでは先行き不透明、にわかに暗雲が垂れ込める状況に陥るかもしれない。
(ケン高田)