これは契約内容ゆえの措置なのか。メジャー昇格して2試合にリリーフ登板したと思ったら、あっという間に3Aに逆戻り。防御率は2.25だったのに、いったいなぜ…。
レッドソックスの上沢直之は日本ハムからポスティングで挑戦してレイズとマイナー契約を結んだが、3月にトレードでレッドソックスに移籍。4月にメジャー昇格を果たしたばかりだった。ケガから戻ったピベッタが復帰したことで、代わりにマイナー行きとなり、巻き添えを食った形だ。再び故障者が出た場合などによる昇格を狙うことになった。
「契約金はわずか2万5000ドル(350万円)で、年俸も安く抑えられています。待遇は悪く、チーム内の優先順位は低いまま。無理な使われ方をされ、雇用調節弁のような存在になっています。実力があり、登板さえできればメジャーリーガーでもある程度は抑えることが予想されているだけに、もったいないですよ」(海外スポーツに詳しいスポーツライター)
古巣の日本ハム・新庄剛志監督は「マイナー契約ならあれほど行くなと言ったのに」と、厳しい競争と立場を見越して嘆いていたのだが、それが現実になりつつある。スポーツライターが渋い表情で続ける。
「30歳で脂の乗った最盛期をマイナーで過ごすのは惜しいですね。長いイニングを投げられることが上沢のメリットでもあります。それが生かされていません。これからメジャー挑戦する選手は、上沢を反面教師にして契約をしなければいけませんね」
契約締結時、他球団からはメジャー契約を提示されたものの、育成システムなどを気に入り、あえてマイナー契約を選択した上沢。メジャーの舞台に再び立てるだろうか。
(渡辺優)