ドラマ「マジすか学園」シリーズといえば、数多くのAKB48グループメンバーが演じる女ヤンキーたちの青春を描いた内容がウケて、ファンの間では“神ドラマ”とも呼ばれている作品。今年1月からはHKT48・宮脇咲良(16)とAKB48・島崎遥香(20)のダブル主演でシリーズ第4弾がスタートし、話題を集めている。
「舞台設定を前作の少女刑務所から従来の女学園に戻したことでファンの評判も上々です。放送局はテレビ東京から日本テレビに“移籍”。現代劇では史上初のことで、理由として『この1月期にテレビ東京に放送枠がなかった』と説明していますが、額面通りに受けとめる関係者は少ないですね。日テレは2008年放送開始の『AKBINGO!』など、48グループと深い関係を保っていますから」(テレビ誌ライター)
劇中では人気メンバーたちがヤンキーを演じており、その役名は“塩対応”で知られる島崎が「ソルト」、おバカキャラでブレイクした川栄李奈(20)が「バカモノ」などウィットに富んでいる。第1話にゲスト出演した指原莉乃(22)は、停学を食らって博多に転校していたという設定で、その名も「スキャンダル」。こんな小ネタも満載だ。
「AKB48グループの総合プロデューサーである秋元康氏は『学芸会のようなもの』と過去にコメントしていますが、それは出演するメンバーたちも楽しんで作っているという意味。メンバーたちはかなり真剣に演技に打ち込んでいます。アクションシーンもかなりハードで、見ごたえのあるものになっていますよ」(前出・テレビ誌ライター)
本人たちの努力もあって、AKB48グループにあまり興味のない人でも1つの作品として楽しめる作りになっているようだ。さらに、AKB48ファンにとっては、それぞれの役柄からグループ内の立ち位置を推し量るといった楽しみ方もある。
ダブル主演に抜擢された宮脇は、シングル「希望的リフレイン」で現女王の渡辺麻友(20)とともにダブルセンターを務めており、かつての絶対エースだった前田敦子(23)を彷彿とさせると評判だ。さらに、宮脇が推されていることがわかる設定もあるという。
「それは宮脇が演じる“さくら”という役名です。このドラマで本名を役名に用いているのは、高橋みなみの“みなみ”と、小嶋陽菜の“こじはる”くらいのもの。第1作と第2作では前田敦子と大島優子の2人だけが『本名=役名』となっており、いわば人気メンバーだけの特権なんです。本作では“ソルト”を名乗っている島崎遥香も、ソロ主演だった前作では普段のニックネームとほぼ同じ“パル”という役名でした」(前出・テレビ誌ライター)
しかも“さくら”は鹿児島から転校してきたという設定だが、これはまさに鹿児島出身である宮脇そのもの。AKB48グループの人気向上に多大な貢献を果たしている「マジすか」シリーズだが、今作はどうやら、宮脇を大いに売り出す壮大な舞台装置になっているようだ。