ドジャースファンも、さぞやドッチラケだったのではないだろうか。
ミゲル・ロハスが背負った番号11のユニフォームに袖を通し、笑顔を見せる佐々木朗希。1月22日(日本時間23日)に本拠地ドジャースタジアムで行われた入団記者会見は、とてもマイナー契約とは思えないほどの超VIP待遇だった。
ドジャースの公式Xアカウントでは、ドジャースのユニフォームやスーツ姿の佐々木の画像とともに〈Roki、ロサンゼルスにようこそ!〉のメッセージが投稿されるなど、球団をあげての大歓迎。佐々木に対する期待の大きさが見て取れた。
入団会見で佐々木が何を語るのか、日米のファンは期待に胸を膨らませていたことだろう。ところが佐々木の第一声は、緊張に声を震わせながらの「日本語」だった。
オール日本語での記者会見は大谷翔平と同じだったとはいえ、あれほど強くメジャーへの憧れを語っていたのだから、せめて最初の挨拶くらいは英語で話してほしいと思ったファンは多かったのではないか。
記者との一問一答では、ドジャースに入団を決めた理由について「フロントの安定感です」とポツリ。チームメートとなる大谷と山本由伸から何か言葉があったか問われても「それぞれ『ようこそ』と連絡をいただいた」。淡々とそう答えるだけで、リップサービスは一切なし。あまりにも抽象的で中身の薄い言葉のオンパレードに、現地の記者はあっけにとられていたのである。
だからなのか、「こんなやり方で笑いを取るとは、さすが令和の怪物」などと揶揄する声が出る始末。緊張していたといえばそれまでだが、自身のメジャー志向を無理やり押し通した上での入団なのだから…。
「僕の中では全部足りないと思っています」と謙虚な姿勢を見せていたが、一日も早いメジャー昇格を望むしかない。
(ケン高田)