ダウンタウン松本人志の活動休止で事実上、お笑い界のトップは明石家さんま一強の状態が続いている。そんな彼も69歳。「お笑い怪獣」の異名を持つが、最近はそのトーク力に翳りが見られるようになった。
「踊る!さんま御殿!!」(日本テレビ系)で抜群の仕切り力を発揮してきたが、
「最近はゲストだけで話が盛り上がるようになり、相槌を打つシーンが増えてきました。もう少し突っ込んで話を聞けばより面白くなりそうなのに、すぐ別の人に同じ話題を振っていくので、ひとつひとつの掘り下げが弱く、満足度が低いのです」(制作会社スタッフ)
さんまの衰えは、実は約20年前から指摘されていたのだが、テレビ業界全体に広がってきたのはここ10年だという。制作会社スタッフが続ける。
「それまでは天下のさんまを批判することは半ばタブー視され、彼の陰口を叩く人はほぼ皆無でした。しかしここ数年は業界内部から『衰えたな』との声を聞くようになった」
さんまは以前、「60歳での引退」を口にしていたはずだが、爆笑問題・太田光から「人気が落ちないまま引退するのはカッコよすぎるから、カッコ悪いところを見せてから(引退してほしい)」と説得されて翻意したのは有名な話。1月23日放送の「週刊さんまとマツコSP」(TBS系)でも「若手のために引退した方がいい」と周りから言われて引退を考えたが、「残っておいた方がいいよね」と告白。番組が打ち切りにならない限り、芸能活動は続けるようだ。
それが新たなモチベーションとなっているのか、先日の「ホンマでっか!?TV」(フジテレビ系)では、全盛期の切れ味鋭い返しを見せた。
ドランクドラゴン・塚地武雅が、現在の体重を98キロと申告。ところがその体型を見たブラックマヨネーズ・小杉竜一から「98キロってホンマか。お前。100いってへんか」という指摘が。さんまが「塚地、正直に言うと?」と自白を促すと、塚地は赤面しながら「102(キロ)」と白状した。その直後にさんまが言い放ったのが、
「気ぃ付けよ。103から税金かかるからな」
政界で激しく議論されている所得税「103万円の壁」に引っかけたツッコミで、笑いをとったのだった。
「小杉は『103キロの壁!』と応えていましたが、さすがだと思いましたね」(放送作家)
まだまだ、さんまは頑張るようだ。
(友利一)