アメリカの大手芸能事務所CAA(クリエイティブ・アーティスツ・エージェンシー)が2月3日、ジョー・バイデン前大統領との契約締結を発表した。アメリカの芸能事情通が説明する。
「CAAはブラッド・ピットやトム・クルーズ、キャメロン・ディアス、映画監督のスティーブン・スピルバーグらが所属する、ハリウッド4大エージェンシーに数えられる、全米有数の芸能事務所です。所属タレントは幅広く、ロックバンドのボン・ジョヴィ、日本人でも浅野忠信や若手ミュージシャンのYOASOBIなどがアメリカでの活動時のために契約しています。先頃、新設されたスポーツ部門にはドジャースの大谷翔平もおり、バイデン前大統領は大谷にとって、同じ事務所の後輩ということになります」
ついつい関西芸人のように、先日まで大統領だったバイデン氏が大谷を「翔平兄さん」とペコペコする姿を想像してしまう。
「それは、さすがにないでしょう(笑)。そもそもアメリカの芸能事務所は日本とは違って、タレントの売り込みも含めたマネージメントをするわけではなく、あくまでエージェント(代理人)の集合体なんです。言ってみれば、俳優や文化人、スポーツ選手ら個人事業主の代理人として活動をサポートするのが主業務というわけです」(前出・アメリカ芸能事情通)
莫大なギャラを手にする1人のスターを、代理人をはじめとした複数人が支えるのが、アメリカ流の芸能事務所なのだ。
てっきり今後のバイデン氏を、CMやテレビ番組のコメンテーターとして各所に売り込み、あちこちで反トランプ政権の急先鋒として活動するのかと思ったが…。大谷とバイデン氏が並んで共演するということもなさそうだ。
「大谷の代理人は、やり手で知られるネズ・バレロ氏ですが、彼はCAAのスポーツ部門のトップなのです。さらに言えば、大谷の場合は、野球以外の仕事はバレロ氏の管轄外だし、元通訳の水原一平氏の事件でも明らかになったように、経理や法務を担当するのも別の代理人。少なくとも同じCAAと契約したからといって、大谷とバイデン氏が関わりを持つというわけではないのです」(前出・アメリカ芸能事情通)
代理人が必要なほどバイデン氏がスター扱いされているかどうかは、トランプ大統領が「冗談だろ?」とつぶやいたように、いささか疑問が残るところだ。