政治

ホントーク〈島田洋一×名越健郎〉(2)中国共産党が狙う日本の植民地化

名越 岩屋外相が中国に対して、ビザの発給要件などを緩和すると表明して話題になっています。本来なら自民党タカ派から岩屋外相の解任を求める動きがあるべきなのに、それもありませんね。これについてはどう考えますか。

島田 言語道断です。かつては先進国が文明を旗印に後進国を植民地化しましたが、今は「人権擁護」を錦の御旗に後進国が先進国を植民地化する時代です。特に注意すべきが中国共産党で、彼らは紛れもなく日本の植民地化を狙っている。そんな国からの入国を緩和するなど論外でしょう。

名越 早稲田大学には約3400人の中国人留学生がいると聞きました。それもあって日本人学生の枠が減っている。マンションにしても「中国人が高値で買うから日本人は買えない」という事態も起きています。これは国益に反するし、少子化の遠因になりませんか。

島田 おっしゃるとおりです。他にも実害は出ています。例えば中国人が日本で健康保険に加入して「高額療養費制度」を使う。これは実質的にただ乗りで、日本人の保険料負担が増えます。制度自体が財政破綻しかねません。

名越 石破総理も国益を考えているのか疑問に感じる行動が目につきます。特に私が心配なのはアメリカとの関係です。アメリカ政治の専門家である島田さんから見て、石破総理はトランプ氏とうまくやれますか。

島田 極めて不安です。トランプ氏は日本の話題が出るたびに「(安倍)シンゾーがいれば」と言っているらしい。石破総理が安倍さんの足を引っ張っていたことも彼はよく知っています。しかも、日朝議連幹部で媚中派の岩屋氏を外務大臣に就けている。トランプ氏と良好な関係を築くのは容易ではありません。

名越 首脳会談の日程がなかなか決まらなかったのも、石破総理が嫌われていたからでしょうか。

島田 嫌いだから会わないならともかく、カネだけ持ってこいということでしょう。最悪です。

名越 読売、産経は当然として、朝日新聞まで石破氏は総理を辞めるべきだと書いていました。リベラル層も不安というのは、相当問題です。

島田 衆議院選挙であれだけ大敗しながら、総裁も幹事長も居座るなど、そもそもありえませんよ。

ゲスト:島田洋一(しまだ・よういち)1957年、大阪府生まれ。京都大学大学院法学研究科政治学専攻博士課程修了後、京大法学部助手、文部省教科書調査官を経て、03年、福井県立大学教授。23年より名誉教授。24年10月の第50回衆議院議員総選挙で日本保守党から出馬し当選。同党政調会長、拉致問題対策本部長を務める。

聞き手:名越健郎(なごし・けんろう)拓殖大学特任教授。1953年岡山県生まれ。東京外国語大学ロシア語科卒業。時事通信社に入社。モスクワ支局長、ワシントン支局長、外信部長などを経て退職。拓殖大学海外事情研究所教授を経て現職。ロシアに精通し、ロシア政治ウオッチャーとして活躍する。著書に「独裁者プーチン」(文春新書)など。

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