放送35年を迎えるフジテレビの人気特番「明石家サンタの史上最大のクリスマスプレゼントショー」が他局に「移籍」する…。そんな情報が駆け巡っている。それも明石家さんま本人が語っているのだから、かなり信憑性があるのではないか、と。
その一因はもちろん、中居正広氏の女性トラブルに端を発した、フジテレビの信頼失墜にある。CMはまだほぼACジャパンか、自社番組の宣伝。さんまは「明石家サンタ」が放送される年末までにスポンサーが十分に戻らない、という推測を立てているのだ。
そんな名物番組の命運について、さんまが言及したのはまず、3月1日の「ヤングタウン土曜日」(MBSラジオ)。「今年は(放送は)ないだろう」と語ったのだ。そして翌週8日放送の中で明かされたのは、さんまの言葉を受けてTBSが「本当にやらないんですか」と直接、さんまに確認してきたというものだった。
さんまは「多分、ないと思うよ」と返すと、TBSは「ウチはどうですか」と打診。さんまは意外と乗り気で「そやな、お前んとこでできるんやったら」と返事したそうである。
TBSはこれまでも、他局の人気番組の「ヘッドハンティング」に成功している。もともとは中京テレビ制作、日本テレビ系で放送されてきた「それって!?実際どうなの課」だ。
2019年4月に始まったこの番組は「部屋の不用品全部売ったらいくら?」「鍋料理は太る?太らない?」といった巷の噂を検証したり、女優・森川葵がダーツやスポーツスタッキングなど様々な競技をクリアしていく企画が好評だった。それが昨年3年、惜しまれつつ終了。
すると3カ月後の6月、「巷のウワサ大検証!それって実際どうなの会」という激似タイトル、企画もほぼ同じ特番が、TBSで放送されたのだ。出演者は「どうなの課」時代の生瀬勝久、森三中・大島美幸が引き登場する。
以降、この特番は計6回放送された後、10月からレギュラー放送がスタート。「どうなの課」打ち切り後、TBSが番組の継続を打診。番組をもともと立ち上げた中京テレビのプロデューサーが退社して、TBSで引き続き作っているのだ。
こうした事例を踏まえると、「明石家サンタ」のTBS移籍も十分にありうる展開だ。クリスマス恒例の番組がどのような形で継続されるのか、今後の動向が注目される。
(岩田昇)