今年初の伝統の一戦は阪神が3連勝し、まだ最序盤ながらリーグ単独首位に立った。
1、2戦目は阪神が先制・中押し・ダメ押しと投打がかみ合い、3戦目も押し出しによる1点をブルペンが守り切った。ところがひとつ、妙なことがある。石井大智の3連投だ。
振り返れば3月30日、前日まで連投して2セーブを挙げていた守護神の岩崎優をベンチから外したことについて、金村暁投手コーチはこう説明していた。
「今年は3連投は絶対にさせない方針だから。まだ先は長いからね。その決め事は徹底してやっていきたい」
それから1週間、今度は藤川球児監督が4月6日の試合後に、石井の3連投について、次のようにコメントしたのである。
「もともと連投に制限は持っていなくてですね」
どういうわけか、金村コーチとは食い違う発言をしたのだ。いったい、どちらがチーム方針なのか。
連投がダメだとはいわないが、それにしても不思議なのは、4月4日の試合で石井を登板させたことだ。7-1と大量リードの9回裏に…。
石井は登板間隔が空いていたわけではなく、まだ登板のなかった岡留英貴でもよかった。藤川監督は4月4日の試合後、
「どういったチームかというのを、示さなければいけない」
と語ったが、これはどういう意味だったのか。
投手陣も野手もよく戦っている。首脳陣の采配ミスで負けるのは、避けねばならない。
(石見剣)