アサヒ芸能3月5日号のニュースコラムで、病気療養中の野球評論家・野村克也氏(79)がプロ野球の開幕に照準を合わせ、約5カ月ぶりの「現場復帰」を目指している、と報じた。それがどうやら現実のものとなりつつあるという。
何の前ぶれもなくマスコミから姿を消し、講演会の予定も全てキャンセル。5カ月もの間、沈黙を守っている野村氏は今、自宅で療養とリハビリに取り組み、「完全復帰」へ向けて着々と準備を整えている。
昨年10月の緊急入院で心臓疾患「解離性大動脈瘤」の疑いが発覚して、12月に手術。今年1月の退院当初は20キロ近くも激ヤセし、手すりなどにつかまりながら歩行訓練をしていた。その後、徐々に体力が回復し、リハビリを兼ねての関係者との会食のため、都内にある行きつけの飲食店にも出かけるようになっている。
その間、沙知代夫人(82)は一貫して入院、手術の事実を否定し、講演もこなしているとマスコミや周囲に説明。健康不安説の流布は、今後の講演会オファーやマスコミでの活動に支障を来すおそれがあると見られていた。
「不健康なイメージが定着すると、マスコミやスポンサーから敬遠されがちになり、仕事がやりにくくなる。主な収入源である講演会の出演料を得るためにも、なるべく早期に全快をアピールする必要がある」(スポーツ紙デスク)
以前から野村氏が宣伝キャラクターを担ってきた健康食品会社の関節痛サプリメントの広告があるが、休養中、そのキャラクターの交代が決まったという。もちろん、入院が影響したことは想像にかたくない。これがさまざまな「起用回避ドミノ」へと拡大することは避けなければならないのだ。
さて、十分な休養を経て、いよいよ「Xデー」は近づいてきた。
「激ヤセで以前とは別人のように風貌が変化していることが懸念されましたが、ノムさんにとっては見ばえうんぬんの問題ではないようで、『それでもかまわん。どうでもええ。早く現場に戻りたい』と意欲満々だそうです」(球界関係者)
思えば休養してしばらくたった頃から、野球ファンの間では、その体調を心配する声が聞かれた。さるネット掲示板では、
〈最近見かけないよなぁ‥‥ホント心配だ〉
〈あのボヤキまだ聞きたいんじゃー! 時間かかってもいいから元気に帰ってきてくれよ〉
などという待望論が噴出しているのだ。
前出・スポーツ紙デスクが言う。
「息子のヤクルト・野村克則バッテリーコーチ(41)もだいぶ元気になったし、ノムさんの復帰が近いことは耳にしていました」
復帰の舞台となるのは、レギュラー出演していたスポーツ情報番組「S☆1」(TBS系)だという。TBS関係者が明かす。
「これから収録をするための打ち合わせをしています。プロ野球開幕が3月27日。その直後、29日の放送に合わせてのものでしょう。収録場所はオープン戦の現場なのか、それともTBSのスタジオなのか。内容としては、今季の戦力分析のほか、注目監督などとのトーク場面を収録しておいてスタジオで解説するなど、いろいろ考えられますが‥‥」
休養中には、入院前に書かれたものであろう著書「リーダーのための『人を見抜く』力」(詩想社)が出版された。ヤクルト時代の教え子たちをブッタ斬り、楽天の監督を継いだ星野仙一氏(68)の鉄拳制裁に疑問を投げかけ、巨人・阿部慎之助(35)に苦言とエールを贈る──。
そんな毒舌を生で聞けるようになるのも、間もなく。ネット掲示板で今度は、復帰を喜ぶ書き込みが相次ぐのだろう。