ようやく春らしい気候になってきた。野山にハイキングなど出かける機会も増える季節だが、特に高齢になれば、ちょっとしたことでの転倒、骨折事故も増える時期ともいえる。そうした老化の予防にも、1日わずか90秒の「ボード乗り」で絶大な効果があるというのだ!
柔道整復師の岩間良充氏は自著「足首を回すだけで9割の痛みは治る!」(講談社)の中でこう説いている。
「足首はすべての部位でもっとも重要と言っても過言ではありません。老いる一番の原因は足首の柔軟性の欠如、特に内反(足首が内側にねじれる)にあります。内反がガニ股に、ガニ股が骨盤のゆがみ、腰痛・肩こりなどにつながるのです」
また、西式健康法の西万次郎西会本部長も「脚は第二の心臓」と強調する。老若男女、天候にも左右されず、簡単にできる足首の上下運動で全身の血液をはじめとする体液のめぐりが良くなり、これを毎日続けていくうちに、いつの間にか体調がよくなり、足のむくみも改善され、胃腸の働きがよくなるために便秘が解消される。実践者も、
「格段に体が柔らかくなったのが実感でき、体全体の調子もよくなりました」(48歳男性)
と言うし、また、高齢の母親を持つ女性からは「母は頻繁に転んでいたが、この健康法を始めてから全然転ばなくなった」との証言も寄せられている。
やり方はいたって簡単。傾斜のついた台の上に、足をそろえ、かかとを傾斜の下側にして90秒立つだけ。もちろん時間を延ばしたり、台の上で脚の屈伸などの体操を行えば効果が増す。傾斜角度については、初心者は20度くらいから始め、徐々に上げていくといいという。
傾斜台はホームセンターなどで数百円程度で板を買ってきて作ればよい。自作が面倒な向きには、数千円程度からネット上で、この“ストレッチボード”は購入できる。洗面時、歯磨き時のわずかな時間から傾斜ボード乗りを始め、習慣づいたら、しめたものではないか!