社会

エコノミスト・門倉貴史「オヤジの裏テク錬金手帳」~今でも「レリゴー」大好きナチュラル系オヤジは「ミドルモデル」の仕事で輝け!~

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 今回は「メタボ体形になっても意に介さず、自然体の自分が好き」「最近、髪がやけに薄くなってきたが、むしろそんな自分を愛おしく思う」「いちばん好きな曲は、大ヒットした『アナと雪の女王』の代表曲『Let it go(ありのままで)』だ」といったナチュラル系オヤジにオススメのサイドビジネスを紹介しよう。

 それは「ミドルモデル」の副業。テレビCM、電車やバスの中づり広告、雑誌・新聞の広告などで活躍する40~60代のモデルのことだ。

 意外と思うかもしれないが、実は今、ミドルモデルに対する需要は急拡大しているのだ。

 理由は、企業が自社の商品を宣伝するにあたって、広告にイケメンやナイスボディのモデルを使っても、一般人の感覚からするとリアリティに欠け、共感が得られず、結局、商品の売れ行きが悪くなってしまうケースが多くなっているから。また、人口構成の高齢化も進んでおり、健康食品などの広告で年齢の若いモデルを使っても、消費者の共感を得ることは難しいという社会的な背景もある。

 このようなことから、より身近に感じられる普通の中高年層が商品を紹介している広告のほうが、消費者の共感を得やすく、実際に商品の売れ行きにも好影響を与えるようになった。

 最近のシニア世代は「年寄り扱いされたくない」「人から若く見られたい」という気持ちが強まっている。そうした意識がミドルモデルの需要拡大にさらなる拍車をかけている。

 若く見られたいシニア世代は、商品にシニア層「向け」とか「人気」という宣伝文句がついていると、それだけで抵抗感が出て商品を買わなくなってしまう。そうした層に商品を売るには、商品に「シニア層」という文言を入れないほうが得策と言える。

 では、シニア層向けの商品を「シニア層向け」とうたわずに宣伝するにはどうすればいいか。間接的に「暗示する」「ニオわせる」方法しかない。そこで、一部の企業はシニア層向けの商品を宣伝するのに、広告モデルに中高年層を起用して、それがその層向けであることを暗示するというマーケティング戦略をとるようになっているのだ。

 ミドルモデルの仕事に興味を持ったなら、インターネットで検索してミドルモデルを募集しているモデル事務所に問い合わせてみるといい。事務所に応募すると、面接⇒審査⇒合否の発表という流れになる。経験やルックスは問われないので、個性的でアクの強いオヤジにもチャンスがある。オヤジ体型で少しキモいぐらいのルックスのほうが、インパクトがあって採用されやすいくらいだ。

 審査に合格してモデル事務所に登録すると、事務所を通じて仕事を紹介してもらえる。ファッションショーやモデルなど若い人向けのスタイリッシュな仕事はほとんど来ないが、「入れ歯」や「老眼鏡」「多汗症改善」「大人用オムツ」などの広告モデルだったら頻繁にオファーが来るだろう。

 報酬は仕事内容によってまちまちだが、1回につき2万~10万円ぐらい。拘束時間は通常、半日から1日ぐらいになるが、自分の都合のいい日を指定できるので、本業の仕事に支障をきたすことはない。

 ミドルモデルの仕事は、ありのままの自分で輝くことができるうえに、小遣い稼ぎもできてしまう、ナチュラル系オヤジにとってはまさに夢のような副業と言えよう。

◆プロフィール 門倉貴史(かどくら・たかし) 71年生まれ。95年慶應大学経済学部卒業後、銀行系シンクタンク入社以来、エコノミスト畑を歩む。現在、BRICs経済研究所代表。専門は先進・新興国経済、地下経済、労働経済学、行動経済学と多岐にわたる。

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