春のGIシリーズも終わり“荒れる夏競馬”の季節がやってきた。昔から「夏の牝馬」「ご当地騎手を狙え」など、馬券にまつわる格言は多々あるが、過去3年の「騎手&種牡馬データ」から、万券をガッポリつかむ意外な“金言”を一挙公開する!
先週から4週間、中央競馬は函館、福島、中京の3場開催となる。そこでアサヒ芸能連載「2億円馬券研究所」でおなじみの伊吹雅也氏が、馬券戦略に直結する狙い目ベスト3をあぶり出してくれた。
「函館で成績1位の岩田騎手は、特に2000メートル以上で買いです。過去3年の成績は〈6 12 7 23〉(複勝率52.1%/複勝回収率142%。以下同)と、複勝率は50%を超えます」
今季も開幕週の6月21日に3連勝の固め打ち。今後も目が離せない存在だ。
「2位の三浦騎手は内枠で好成績をあげています〈22 24 28.104〉(41.6%/121%)。38勝のうち22勝が1~6番。芝、ダート問わず信頼できますね」
6月20日の10Rで4番モンテエクリプス(9番人気)に騎乗してクビ差3着。3連単25万円オーバーを演出すれば、翌日の7Rも2番オールオブナイト(8番人気)を3着に持ってきた。「東京スポーツ」のコラム「三浦皇成スマイル競馬」(毎週金曜日掲載)で、デビューの08年から担当している藤井真俊記者が話す。
「近年の乗り方を見ていると、内枠で成績がいいことにも納得です。デビュー当初はスタートのうまさを生かした先行を武器に好成績を残しましたが、3年ほど前から道中のインで我慢させる乗り方が多くなった。本人も『徹底的に意識している』そうです」
内を回ればコースロスを減らせるが、前が壁になったり、仕掛けが遅れて脚を余すケースもある。開幕週の函館では1番人気に2度騎乗して、いずれも勝利に導くことができなかった。
「本人も勝ち切れない問題は重々承知で、『今の課題だ』と語っています。今後、ロスのないレース運びに積極性が加わってくれば、函館リーディング2連覇もいけるでしょう」(藤井記者)
3位の秋山騎手は牝馬に騎乗して〈1 7 14 9 48〉(45.5%/124%)。「夏は牝馬」ではなく、「夏の函館の牝馬は秋山」と、覚えておこう。
種牡馬なら、芝2000メートルのキンカメとネオユニ産駒を忘れてはいけない。
「キンカメ産駒〈6 7 4 23〉(42.5%/159%)でも牡馬およびせん馬では〈5 7 4 15〉(51.6%/201%)と成績がアップ。また、ネオユニ産駒〈4 5 6 25〉(37.5%/169%)も5~8枠であれば〈3 5 6 16〉(46.7%/220%)まで跳ね上がります」(伊吹氏)
函館記念(7月19日)は芝2000メートルが舞台。今年はネオユニ産駒のヴァーゲンザイルが出走予定だ。
「重賞実績がなく、洋芝も初めてですが、おもしろい存在になりそうです」(藤井記者)
ダート戦に目を移すと、意外なデータが浮上する。
「長めの距離で実績の目立つゴールドアリュール産駒ですが、ダ1000メートルで〈5 7 5 23〉(42.5%/160%)。サウスヴィグラス産駒は牝馬が〈6 4 8 20〉(47.4%/223%)なので、狙い目です」(伊吹氏)
ハーツ産駒はダ1700メートルで〈9 4 5 27〉(40%/141%)と優秀。さらに関西馬〈6 3 4 19〉(40.6%/173%)であれば回収率が大幅アップする。