2007年にモデルデビューして以降、翌年には女優として、さらに昨年は「LOVE EVOLUTION」で歌手デビュー。日本レコード大賞新人賞および最優秀新人賞、日本有線大賞新人賞を受賞するなど、そのマルチな才能をいかんなく発揮し注目を集めているのが、西内まりやだ。
そんな西内が、この夏ドラマ初主演して話題となったのが「ホテルコンシェルジュ」(TBS系)。だが、この作品を観た視聴者の間からは、この作品がかつて同局でヒットした高嶋政伸主演の「HOTEL」の“焼き直し”なのでは? といった疑念の声が相次いでいるというのだ。
「HOTEL」といえば、漫画界の巨匠・石ノ森章太郎の原作をもとにドラマ化された作品で、1990年の放送開始後、全5シリーズ、スペシャル番組も合わせて5作品がオンエアされたほどの名作ドラマ。両作ともホテルが舞台なだけに、登場人物などの設定が似通ってしまうのは致し方ないとはいえ、新人ホテルマンやお客が起こす騒動を、スタッフみんなでフォローするといったストーリー展開までウリふたつ。よくある“定番”といえばそれまでだが、なんのヒネリもない王道の展開には、“二番煎じ”と言われても仕方がない。
なぜこのような焼き直しドラマが製作されたのか。その裏事情を芸能記者が話す。
「『ホテルコンシェルジュ』は火曜22時のドラマ枠なのですが、局内では今作で視聴率が10%を超えなかったら、この時間帯をバラエティ枠に変更しようと考えているんです。そのためドラマ班としては、なんとしても視聴率を死守したい。そこで、かつての人気ドラマに酷似した作品を持ってきたんでしょう」
これが事実だとしたら、ドラマ初主演である西内のプレッシャーは相当なもの。西内の華々しいキャリアに傷が付こうものなら、それこそ「姉さん、事件です!」と言いたくもなる。
果たして西内はTBS火曜22時枠の救世主となれるのか。
(李井杏子)