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サンスポ、水戸正晴の万券を生む血統論「ルベーゼドランジェが電撃戦を制す」

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 今週は新潟で「アイビスSD」が行われる。連覇を狙うセイコーライコウのほか快速自慢が顔をそろえる中、万券王・水戸はルベーゼドランジェに◎を打った。一方、札幌の「クイーンS」は、レッドリヴェールが人気の中心。

 サマースプリントシリーズ第2弾。新潟の名物レースとなったアイビスサマーダッシュが今週のメイン。

 直線のみで争われる電撃の芝1000メートル戦で、今年もスピード自慢がそろってフルゲート必至。見応え満点の激しい競馬が堪能できそうだ。アースソニック、セイコーライコウなどの常連が満を持して出走してくるが、新顔も少なくなく、馬券的には難解である。

 参考までにデータをひもといてみようか。

 新潟開幕週。8月の盛夏を迎えての重賞ということで、暑さに強いとされる牝馬の活躍がやたらと目立っている。このレースが創設されて15年目になるが、これまでの14年で9回優勝と牝馬が圧倒的に強い。05年から4年連続で馬単が万馬券になった時も、勝者はいずれも牝馬だった。

 過去1番人気は4勝、2着2回。2番人気は3勝、2着1回。人気馬が期待に応えたのは約半分。であるなら波乱の主役を演じるのは牝馬ということがわかる。牝馬の存在は要注意と見るべきだろう。

 それと、当然と言ってよいが、勝ち負けする馬の父は、ウォーニングやサクラバクシンオーなど短距離系種牡馬が圧倒。そして母の父も産駒にスピードと決め手鋭い馬のいる種牡馬が多い。つまり血統を無視できない重賞ということだ。このへんを念頭に置いて馬券検討に入るべきだろう。

 前述したとおり力量のほどは接近しているように見えて難しい一戦だが、穴党として狙ってみたいのは、ルベーゼドランジェだ。

 要注意と記した数少ない牝馬の中の一頭。陣営はこのへんのことを見越しており、前走後、ここ一本に備え、万全を期して調整してきた。短期放牧でリフレッシュ。とにもかくにもすばらしい状態で、臨戦態勢は完璧に整っている。中間の坂路での追い切りも文句なしだった。2カ月半ぶりの実戦になるが、その不安はまったくないと見ていいだろう。

 実績(全5勝はいずれもダート戦)からはダート馬だが、そう見るのは禁物だ。ダート戦で活躍中のダノンカモンが兄で、この馬の父も産駒にダート馬が多いゴールドアリュール。しかしダート戦でも脚抜きがいい馬場がよく、速い時計での決着に強い馬。それに6走前、この新潟の直千競馬で差のない勝負(コンマ3秒差の4着)をしている。

 とにかく芝、ダートを問わず短い距離がベスト。5ハロン戦は3戦2勝と、めっぽう得意としているのだ。

「ここは狙っていたレース。抜かりのない仕上がりです」と、厩舎スタッフが口をそろえるところ。

 2カ月以上の休み明けは〈3101〉と、間隔を空けた時に好走するタイプ。それも強みだろう。また、前走より1キロ軽い54キロで出走できるのも好材料と言っていい。いわば、ここは条件がそろっているレースなのだ。晴雨を問わず大きく狙ってみたい。

 このレース、3歳馬を軽く見てはいけない。過去に勝利した馬は2頭。2着も2回ある。軽い斤量が有利に働くことも影響しているが、生きのいい若駒は、勢いにモノを言わせることが多々ある。今回はサフィロスレンイングランドの2頭。

 前者は体調を崩して9カ月ぶりの実戦になるが、しっかり乗り込んできており、ほぼ臨戦態勢は整っている。とにかく、この馬のスピードは非凡。平坦コースの新潟を得意としており、好走必至と見ていい。

 後者は、前走の函館スプリントSで初の古馬相手に3着と健闘。後手を踏まなかったら際どかったと思うが、どんな競馬でもできるのが強み。チャンスも十分だ。

◆アサヒ芸能7/28発売(8/6号)より

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