AKB48卒業後の初仕事として、舞台「AZUMI幕末編」(9月11日~24日)で主演・あずみ役を務める川栄李奈。大きな注目が集まるこの舞台で彼女が克服すべきものは演技力ではなく、生まれ持った体格なのかもしれない。
同舞台のイメージプロモーションビデオでは、日本刀を軽々と振り回している川栄。表情にもキレがあり、昨年春クールのドラマ「セーラーゾンビ」(テレビ東京系)にてスキルの高い女優と評価されたのも納得だ。
とはいえ、映画版であずみを演じた上戸彩や、舞台第1作目の主演を務めた黒木メイサと比較されるのは致し方ないところ。しかも、努力では変えようのない条件も克服しなければならない。それは背の高さだ。
川栄は152センチで、アイドルとしては標準的かもしれないが、女優としては小さいほうだろう。ちなみに上戸彩は162センチ、黒木メイサは165センチと、女性としては大柄なほうだ。ドラマや映画ならさほど問題にならない背の高さだが、舞台だと共演者の間に埋もれてしまいかねない恐れがある。
しかも今回の舞台で共演する俳優は長身ぞろいだ。坂本龍馬役の浅香航大は182センチ、あずみの実兄・駿介役の渡部秀は180センチもある。女性キャストも167センチの岡本あずさや162センチの藤本かえでなど、川栄より10センチ以上大きなキャストばかり。川栄は常に相手を見上げながらの演技を余儀なくされそうだ。
なお、あずみと敵対する圭次郎役の久保田秀敏は175センチ、宿敵・壮太役の早乙女友貴は168センチと、全キャストのなかでは小柄なほうとなっている。もしかしたら殺陣のシーンでは、背丈の違いを考慮したのかもしれない。
ともあれ、もし背丈が理由で川栄の演技が埋もれてしまうようであれば、それは女優としての限界も低かったことになりかねない。一方で、背の低さをまったく感じさせない舞台になるようであれば、川栄の存在感がそれだけ大きいということになる。川栄がどんなあずみを見せてくれるのか、ファンならずとも注目だろう。
(金田麻有)