芸能

“真夏のキャンペーンガール”50年全史「小野砂織(97年・旭化成)」5度目のオーディションで射止めた秘策とは?

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「旭化成キャンペーンガール」といえば一流芸能人の登竜門。22代目の小野砂織(39)は現在、芸能界を引退して経営者として活躍するが、当時を振り返って懐かしき名門キャンペーンガール時代の就任秘話を語った。

 地元仙台で14歳の時からモデルをしていて、22歳で選ばれるまで5回、旭化成キャンペーンガールのオーディションを受けました。結果的に最後となった挑戦では、最終選考が印象的でしたね。審査員は40人。そんな中、「何かワンフレーズ歌ってください」って。

 私、歌は下手だけど宴会芸は得意で(笑)、振りつきで山本リンダさんの「狙いうち」を披露し、歌詞で「♪狙い撃ち」と出てくる部分では、手をピストルの形にしてお偉いさんっぽい人に向け、「バーン!」って(笑)。

 ただし最終選考の前に、どうやら“内偵”が入っていたようなんです。実家付近で私の素性や家庭環境について聞き回る人物がいたと‥‥。でも、ありがたいことにいい評判しか聞こえてこなかったそうで(笑)。キャンペーンガールが何かトラブルを起こせば企業も大ダメージですから、しっかり調べたようですね。さすがに個人情報にうるさい昨今はそんなこともないでしょうが。

 無事合格してからは、とにかく忙しかった。キャンペーンガールって、ポスター撮りや社長の横で笑っているだけが仕事ではなかったんです。まずは工場見学などに行って、みっちり企業について勉強してから、週3で取引先とのパーティに参加。お酌から生地の素材や断熱材についての説明までしました。

 地方巡業も多く、週末は各地のデパートで水着ショー。お客様との距離が近くカメラ小僧もいたため、アンダーヘアなどのムダ毛処理にいちばん気を遣いました。毛穴1本1本に針を刺し、電気を通して抜く方法で処理するんですが、これが正気でなくなるほど痛いし、お値段も100万円と懐にも痛かった(笑)。

 でも楽しいことばかりでしたね。社長さん方との会食も多く、当時から「社長っていいな! 私もこんな場所でいい御飯が食べられる人間になりたい」と漠然と考えていました。

 キャンペーンガールの契約が切れると、「ワンダフル」(TBS系)の1期生に抜擢されてタレントになりましたが、みんなで一から番組を作り上げるのが楽しかったですね。女の子はそれぞれキャラかぶりしないように頑張っていたので、仲もよかった。私はツッコミキャラでよく女の子をイジっていましたが、マニアの男性にしてみたら納得いかなかったみたいです。例えば「おい斧左折(※小野砂織の当て字)! 釈由美子ちゃんをイジメるな!」などのクレームメールが番組宛てによく来ていました。私もスタッフルームでそれを読み、もう腹が立って! スタッフの振りをして、「小野さんは頑張っているいい子です」と返信していたら、スタッフに怒られたことも(笑)。それほど自由でしたね。

 でもある時、「『ワンダフル』出演者の乱交パーティ疑惑」が報じられ、私も名前があがってしまったんですよ。事実無根なのに釈明すらできず、自分の力ではどうにもできない世界なんだ‥‥。そう思うと芸能界に魅力を感じることができなくなり、26歳で引退しました。

 それからは、引退前にためた写真集などのギャラ3000万円を元手に起業しましたが、同時にシングルマザーで娘を産んだりと、けっこう波瀾万丈でしたね(笑)。現在は表参道で一軒家エステ「diosa」の経営と、ボディケアブランドの「RIOSA」のプロデュースをしています。そして5年前に結婚し、第2子を妊娠中です。実は今、陣痛キテます(笑)。インタビュー中に生まれちゃったらどうしようって(笑)。

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