8月25日に放送されたドラマ「HEAT」(フジテレビ)第8話の平均視聴率が3.3%だったことがわかった。同ドラマの低視聴率はもはや当たり前になってきたが、逆に考えると、今でも3%の世帯が「HEAT」にチャンネルを合わせているということになる。
「俗に視聴率1%は、視聴者100万人と言われています。つまり、『HEAT』を観ている人は300万人はいるということ。芥川賞に輝いた小説『火花』でさえ209万部ですから、単純比較では『火花』より『HEAT』のほうが多くの人に観られているという計算も成り立つのです」(テレビ誌ライター)
いくらタイトルが熱さ(HEAT)だからといって、火花よりも熱いのはおかしいのではと思う人もいるだろう。その3%の視聴者たちは何を期待してチャンネルを合わせているのだろうか。その理由を裏番組から読み解くのは前出のテレビ誌ライターだ。
「HEAT第8話の裏番組は、日テレがバラエティ特番、TBSは世界陸上、テレ朝は『報道ステーション』、テレ東は『ガイアの夜明け』でした。視聴者の嗜好は様々で、バラエティやビジネス番組を観ない人は珍しくありませんし、スポーツやニュースに興味がない層もいます。一方で『HEAT』は1話完結なので、“ながら見”にはピッタリ。消極的に選んだ結果が『HEAT』になった可能性は十分にあるのです」
つまり、この時間帯にドラマを流しておけば、放っておいても3%前後は取れるのかもしれない。それなら視聴率回復を目指して制作費をかけるより、いまから映画版に注力しておいたほうが得策かもしれない。
(金田麻有)