初回平均視聴率が9.8%と、「月9」史上最低の数字でスタートした福士蒼汰主演ドラマ「恋仲」(フジテレビ系)が、8月31日に放送された第7話で10.6%を記録した。
第3話以降は二桁を記録していたが、前回放送の第6話では9.5%と再び一桁に落ちていた。テレビ局関係者が語る。
「フジとしては『月9』で最低視聴率を出した2009年の中居正広さん主演ドラマ『婚カツ!』より、何とか上にいきたいと思っています。『婚カツ!』は初回16.3%だったものの徐々に下がり、第10話には8.8%を記録。全話の平均は10.6%になりました。『恋仲』は、昔を感じさせるドラマ作りを評価する声もありますが、“王道ラブストーリー”を標榜しているわりにキュンとくるシーンが少ない。全体として暗いので、視聴者は観るのが楽しみにならないんです」
低迷する「恋仲」だが、福士演じる主人公が務める建築設計事務所の社長、丹羽万里子役を演じる吉田羊の存在は大きいという。テレビ局スタッフが語る。
「吉田さんの存在が演技の面でも撮影現場においても軸になっていますね。彼女がいなければもっと視聴率は低かったでしょう。安定した演技力も光りますし、カラッとした性格で現場を明るくさせてくれるんです。福士くんにはアドリブを言って困らせていますが、彼は『鍛えてもらえる』と喜んでいますね。福士くん、本田翼さん、野村周平くんの3人は、2013年の映画『江ノ島プリズム』でも三角関係を演じていて、吉田さんも出演しています。彼女の顔を見ると皆、安心するそうですよ。野村くんは共演シーンがなくても現場に遊びにくるほどです」
演技に悩む本田には「私は家で誰かを妄想して一人でしゃべってるよ。翼ちゃん、私より妄想癖ありそうだから、いい訓練になると思う」と笑顔でアドバイスしていたという吉田。彼女の薫陶を受けた3人が、これからどんな成長を遂げるか期待したい。
(中村葵)