今年、漫才日本一決定戦「M-1グランプリ2015」(朝日放送)が5年ぶりに復活する。同大会はすでに夏から予選が開始されているが、その一方でもう一つの漫才コンテストである「THE MANZAI」(フジテレビ系)の予選は、まったく動きがない状態だという。
「『M-1』が復活する今年、『THE MANZAI』が賞レースから撤退すると6月に東京スポーツが報じていましたが、その噂が決定的となったのが7月に放送された『27時間テレビ』でした。番組に出演していた『THE MANZAI』王者であるウーマンラッシュアワー村本大輔が同大会について『もう終わるんですよ』と言うと、その場にいたナインティナインの矢部浩之が『コンテスト形式はね』と、今後はネタ見せ番組としてやっていくことを匂わせるやり取りがあったのです」(芸能記者)
「THE MANZAI」の賞レース撤退は、「M-1」との差別化を図るため、両大会の主催者である吉本の意向であると一部で囁かれている。
そして今回、吉本が「THE MANZAI」よりも「M-1」に力を入れることにしたのには、多くの理由があるという。
「『M-1』に比べると『THE MANZAI』は様々な点で評判が芳しくありませんでした。まずネタ見せ中にスマホを連打する『ワラテン』という視聴者参加型の採点方式は、ネタに集中できないとお笑いファンから不評を買い、また審査員に関しても出演者である北野武から『審査員なんてバカ野郎で漫才も知らないやつが並んで‥‥』と審査する側のレベルの低さも指摘される始末。さらに去年の『THE MANZAI』の平均視聴率は過去最低の11%を記録しており、毎年高視聴率で緊張感もあった『M-1』に比べると注目度は年々下がっていました。主催者である吉本がフジを切り捨てたのも当然と言えるかもしれません」(テレビ誌記者)
視聴率低迷により、役者からドラマ出演を避けられているとも噂される現在のフジテレビ。ついにはお笑いの重鎮である吉本からも見捨てられる事態となってしまったのだろうか。
(森嶋時生)